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クルミ 32 木平の親切

前回

キナによりクルミの情報がわかり、後は粒傘村に向かうだけだ。



はじまり、はじまり


茂吉達はここでもクルミに会えなかったが猫宿の者達に労いの言葉をかける。

「どうもありがとう。これでクルミの行き先もわかりました」

茂吉は点吉や猫宿の者達に礼を言い、キナ達を温かく見守るようにと告げ、早速、雲階段を呼び寄せ空高く去って行く。



              ♢



さて、話しは少し戻る...クルミはあれから一体どうしているのだろうか?

猫宿から東に向け駈け通しだったクルミは少し休憩をとっていた...

粒傘村は猫宿から東に向け狐街道を行く。この街道は猫宿を境にして東に【狐】西に【狸】と呼び名が変わる。東へ真っ直ぐ行けばそのまま狐国に向かうので、その呼び名になった。
(猫国図参照)

狐街道から西街道の起点が始まり、その西街道を南に行くと粒傘村に出る。狐街道も中々賑やかで人通りもあり、屋台もちらほら出てる。クルミは大好きな焼き餅の屋台に寄ると大きな餅を買い頬張っていた。

お腹が一杯になって、ふかふかした柔らかそうな草が生えてる道路脇に座り込む。うとうとして来て気持ちが緩んだのか?何だか足の裏が痛くなってきた。そっと足の裏を見ると、酷く赤くなっている。もう少しで皮が剥けそうだ。

いやだぁーッ、こんなにあんよが赤いッ!
痛いって思った途端に余計に痛くなってきたぁああー!

「どうしただすか?」

挿絵参照↓↓↓  絵をクリックすると大きくなります
mokubeishnsetu.jpg

訛りのある声に驚き振り向く。それはそれは綺麗な狸が微笑んでクルミを見ている。

「あんよがどうかしただすか?」

「え゙っ、、、」

クルミは金輪際、騙されたくないので誰も信用すまいと固く誓っていた。

「何でもないです、構わないでください」

「でも、酷いようだすよ・・・」

放っておいてょッ

二人の言い合いを見ていた屋台の親爺が堪りかねて口を出してきた。

「お嬢ちゃん、そんな言い方するもんじゃねえよ。この方は木平さんと云いなすって、立派な狸なんだよ。【不思議膏】をあっしらみたいな貧乏人でも買えるように、そりゃ安値で売ってくれているんだよ!お陰でどれ程助かっているか知れなえ。その上、男の俺でも惚れる程の好い男振り」

「やだすなあ~、そんな照れるだすよ~」

「そうなの?おじちゃんって薬売りなの?」

「そうだすよ。見ればお嬢ちゃんのは豆が潰れそうなのと、潰れたので痛そうだす。この不思議膏を塗ったら楽になるだすよ」

クルミは『じーッ』と木平の腹を探るような目つきをして睨んでいたが、足の痛さには勝てない。

「おじちゃん、そっと塗って頂戴」

「はいはい、そしたら少し足に水をかけてからにしますよ。泥が付いたままじゃ塗れないからね」

木平はクルミの足に水をかけ泥を濯(すす)ぐと手際良く薬を塗って包帯を巻いてくれた。

「わぁ、ありがとう!これなら痛くないから歩けるわね!」

「今日は歩かない方がいいだすよ。塗ったばかりだし、明日になれば少しはいいと思うだす」

「でも・・・あたいどうすればいいのかわかんないし...じゃ、この辺で寝るわ」

「とんでもねえ、お嬢ちゃんだッ!野宿するってか!?親御さんはどうしなすった?とんでもねえよッ!」

「まあまあ、そんなに怒らねえで、、、何か事情がありそうだす。それじゃどうだろ、この先にわすが厄介になったばかりの父宿(ととやど)があるから、そちらまでわすが送りますよ。キスケさん、悪いけどわすの荷物を預かってくれませんか」

「ああ、いいともよ、任せてくんなよ」

「そしたら、このお嬢ちゃんを父宿まで送ってきますよ」

「ああ、そうしておくれ」

キスケは木平から薬箱や背負っている荷物を受け取ると屋台に戻って行く。

「あたい、行くなんて言ってないのに」

「ごめんだす、勝手に決めてしまっただすね。わすのしてることは親切の押し売りだっただす。申し分けねえだす」

クルミは生意気な事を云うガキだと怒られると思っていたので、この木平の返事は意外だった。

「えっ?あたい、、、あたいの方こそ、おじちゃんに親切にしてもらっているのに...」

「ごめんだすよ。わす、どうもお狐様を見ていると、大事な友達を思い出すもんでつい気になってしまうだすよ」
(本編 第八章 お蜜再び参照)

「そうなの?」

「へへ、わすのたった一人の友達なんだすよ」

「へぇ~、あたいにも一人だけ、三吉って友達がいるわ」

「そういえば、お嬢ちゃんのお名前は?」

「あたいはクルミっていうのよ」

「可愛い名前だすね、わすは木平だす。そしたら日が暮れるといけないだすから、わすの背なに乗って、道々お話しようだす」

「うん」

クルミは木平の温かな人柄に触れ、尖った気持ちもいつしかなくなっていた。

「クルミちゃんは、どこに行こうとしていただすか?」

「あたいね、粒傘村に行くのよ」

「えっ?粒傘に?」

「どうしたの?」

「なんだあ、わすはその粒傘に寄って来たばかりだすよ」

「えーーっ、そうなのぉーー?」

「わすの恩狸の稲子さんに毎年お薬を届けているんだすよ」

「友達がいるの?」

「そうだすなあ、恩在る方だすよ」

「ふーん。あたいは姉ちゃんに会いに行くのよ」

「へー、なんてお名前だすか?」

「コノミって云うのよ」

「それなら豆腐屋のおかみさんだす。なるほどクルミちゃんとおかみさんは柄がそっくりだ」

知ってるの!?ねぇッ、姉ちゃんは元気だったッ?幸せそうだったッ?ねえっ!」

「クルミちゃんは姉さまが好きなんだすね。わすがお会いした時はいつも元気にお店に出ていなすっただすよ。それに富吉さんとは仲良しだすよ」

「ふーん、良かったあ~!早く会いたいなぁ~」


木平はクルミとお蜜が重なるようで、知り得る限りのことは何でも答える。クルミも今までのことを全て話す。




つづく











まだ雪が降り始めの頃に旦那が撮りました。
あまりに可愛い(親馬鹿丸出し)のでアップしました。
おーちゃんの足跡&おーちゃんの右手です。

クリックすると大きくなります
Ochanashiato.jpg

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あ、一番乗り?
久しぶりに (^^)
クルミ、今度こそ、いい人に巡り会ったかな?
お姉ちゃんのことを知ってるみたいだし、
そろそろ、茂吉たちにも会えないのかな?

おーちゃんの足跡、可愛い〜(≧∇≦)
最高です〜❤︎

んぎゃっv-363 v-284か~~~わえぇぇぇぇぇ v-343
ちょこんとふたっつ、なんて可愛いんだろ^^

クルミちゃんとの出会いは、イケタヌの木平さんだったかぁ。
今度はどんな縁を紡いでいくのだろうか。
狸街道&狐街道・・・地図見直しちゃったわよ(笑)
にゃるほどね・・・狐国は真直ぐだ。
が、粒傘村の表記がにゃいぞ。

んで、今度こそ、姉妹感動の再会だろうて・・・なっ!?

うちのなんざ、雪の中を駆けずり回って、ピンが入らずシャッター切れずv-406
足跡なんざぁ、お恥ずかしくて、写真撮る気にもならないや。
犬のか!?ってぐらい、デカいのよ~(笑)
んで、気付いたらビッチョビチョのまんま、部屋にINしてました。
もう、絶対に外には出しません!(ち苦笑)

おはようございます。

誰も信用すまいと思っている時こそ
悪いことに巻き込まれることがおおいので
心配しました〜。いい人みたいで、ほっ。
いい時に、いい助け船。感謝です。

なんともかわいらしい写真だこと。
癒されるね。

おじゃまします。
純真な心のクルミは、どんな時でも守られているんですね。
良心の塊のような薬売りの木平さんに出会ったことにより、見ている方も一安心です。
クルミはその優しさで周りの者たちの善い心を導き出してきましたが、木平さんとの出会いは、類は類をよぶという事でしょうか。
それにしても今回の挿絵は見事なまでに美しさを感じ、つい家族にも見せてしまいました。
絵の上部を這っている枝やバックの色などが、登場人物やきれいな草花をよけいに引き立たせているように思いました。 不思議の国は美しいのですね!
次の展開はどうなるのでしょう?それと挿絵を楽しみにしています。
にゃんこの足跡は可愛くて、まんじゅうに押してあるはんこみたいですね。

わあ~、可愛らしい足跡♥
でも、これを写真に撮ってくださった旦那様も素敵^^

クルミちゃん、今度は(今度はってw)いい人に巡り合って良かったですね。
なんか、これも恵み子の引き寄せる縁なのかもしれませんね。
お姉さんにも無事に会えそうな予感。
いい風が吹いてきました。

こんにちは☆

人?を信じないクルミも心を開いた木平。
きっと良い狸さんなんでしょうね。
このままうまくお姉ちゃんのところに辿り着けると
良いのだけど。茂吉たちも迎えに来ることだろうし。
もう事件は無いのかな・・・?無いと良いな。
にゃんこの足跡本当にきれいにふたつ。萌え~。
雪もふわふわのクッションみたいで余計に猫足を
美しく見せてるにゃ。旦那さんナイ~ス!!

そう、気が付いてないときは痛くないないのに、気が付いたら急に痛くなるってありますよね。しかし、薬塗ってもらって良かったですね。それに、コノミの事も運よく知ることができましたから、あとは足を治して、お姉ちゃんに会いに行くだけだ。2人の再会を邪魔する者が出てきませんように。足跡かわいい~。判子で押したみたいですね。猫の足跡ってこんなにかわいいんだぁ。ちょっと柄に入れたくなってしまいました。明日から、また雪が降るみたいですよ。玄関に注意です!

今回は会話がほっこりしてて
なんとなく安心して見られました(*^。^*)
ああ、良かった。
いい大人に出会えて!

比べて人間界では 悲しいことに
こういう時 悪い大人に会う確率のほうが
1000%高いから(T T)

クルミちゃん
早く お姉ちゃんに会えるといいね♪

猫の肉球って 可愛いよねぇ、
この雪の上のスタンプは
ちょびっと重なってて
そこがまた ハイパー可愛いわ。
おーちゃん お行儀いいんだね。

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こんばんは~(^0^*)ノ

『第八章 お蜜再び』一気に読んじゃいました(^0^*)
泣けた~~~~!!!
もう何度鼻かんだことか(笑)
読んでから、またこの段を読んだら
また印象が全く違うねえ~~~~

木平さんも美しい心に美しい容姿が
ちゃ~~んと同調したんですね~~~
良かった良かった!!!

クルミは親こそロクデナシでも
良い人たちとの出会いに恵まれて
きっと素晴らしい恵み子に育つんでしょうね(^^*)

ああ、早く姉妹が逢えると良いなあ~~~

おーちゃんの足跡~~萌え~~o(´Д`*)o
今日も雪だったでしょ???
滑って転ばないように気を付けてね~~~!!

木平さんにはひとつ諄々と人の道をクルミちゃんに説いてほしいものです。

こういうことってけっこうあるような。ほんの一瞬の接触の間に、これまでの自分がガラッと変わってしまうこと。

そうすれば、粒傘村でお姉ちゃんをはじめ、心配していた茂吉さんたちと再会した時、素直に「ごめんなさい」がいえるようになっているのでは、と思います。

それともまたひと波乱あるんでしょうか……。バッドタイミングで妙なやつが乱入してきたり、とか……。

おばんです^^

写真待ち受けにしたいよ^^

クルミは旅の途中で色々な人たちに出会って
 
少しずつ、成長していくのね。

コノミも幸せに暮らしていてよかった^^

いよいよ感動の再会となるのでしょうか?!

きらたるちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

久しぶりぃ〜
ぷぷ

木平からもたらされた情報は嬉しい事ばかりですね。
茂吉達はもう少しか暫くか

でしょ、親馬鹿だけじゃないよねぇ
へへ
v-410

llama姉さん、いらっしゃーい!

こんにちはー

かわええでしょ、親馬鹿丸出しですわ
へへ

イケ狸と云えばの木平です。
粒傘村の場所は描いてませんねぇ。
あまり詳しく描くと想像の邪魔になるかなと思いまして
ここらへん位でいいかなと

さてと?

猫も喜ぶんだよね。
おーちゃんなんてはしゃぐ、はしゃぐ
年寄りたちは面倒くさそうに閉じこもってますよ。
伽羅たんはマダマダ若い姫だもの。
そりゃ楽しかったろうね。
v-410

Mieさん、いらっしゃーい!

こんにちはー

ですよね。
最初に大変な思いをさせたので
後半は良い出会いと考えました。

木平は生き直しの最中でもあります。
他者に親切をすることは、振り返れば己の為でもあります。

癒やされて下さいませ〜
ぷぷ
v-410

園主さん、いらっしゃ~い!

こんにちはー

渡る世間が鬼ばかりじゃ嫌になりますものね。
木平はしっかりと生き直しをしているので
内面からにじみ出る輝きは
クルミをも魅了するほどだと思います。

全くそうかもしれません。
類が類を呼んだのですかね。
いい出会いになりました。

嬉しい事を・・・泣きますよv-406
そうなのです、美しい国なのです。
ニャン情があり、花がある。
是非とも園主さんをお連れしたいです。

本当だ。
はんこですよね。
デブネコ街道まっしぐらなおーちゃんです。
v-410

limeさん、いらっしゃーい!

こんにちはー

キャワイイよねぇ〜
デレデレ
旦那にも気を使ってくだされて申し訳ニャイ
へへ

ですね。
前半がキツかったので、後半はね。
バランスを取らないと

おお~~~
これは鋭い
ちょっとビックリしましたわぁ
v-391

うにゃままちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

イケ狸の代表みたいな狸ですねぇ。
生き直しをしているので、内面からにじみ出る輝きは
クルミも魅了したと思います。

事件というより出会いですね。
もう少しかな

キャワイイよね。
思わずアップしてしまいました。
親馬鹿丸出しです。
おおーー
旦那にまで気を使って下さりありがとニャン。
v-410

むらななちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

ですよねぇ
本当に見た途端ですよね。
不思議なものだ。

薬売りに出会うのもそれが木平なのも縁です。
恩狸の稲子がいる村にコノミ夫婦が住んでいるもやはり縁。
縁の糸を手繰り寄せたのはクルミなのでしょう。

でしょ
はんこみたいだよね。
親馬鹿丸出しでござった。
へへ

どのくらい降ったかをアップする予定です。
たまげたもの。
v-405

園長さん、いらっしゃーい!

こんにちはー

次回もほっこりして下さいませ。
木平のもたらした情報はクルミを元気にさせます。

本当にそうなんだよね。
でも、猫国では違います。
善い者に出会う、善い者に救われる。
猫国はそうあらねばならないのです。

もう少しお待ちを

ちょびちゃんは小さい猫ちゃんだったのでしょうね。
おーちゃんはデブ猫街道まっしぐらですよ。
どうすんだ!
とんでもない悪戯小僧になりました。
v-12

かじママちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

おお~~~流石ぁ〜
そして、お疲れ様ぁ〜
そうなんですよ、木平が真摯に生き直しをしていることがわかりますよね。
他者に優しくなる。親切にする。それは全て木平自身の為なのです。
立場が違ってもお蜜も同じだと思います。
二人の交誼は絶えず、今も良い親友同士ですよ。

にじみ出る美しさは他者を魅了します。
きっとクルミも同じだと思います。

一つ、一つの出会いが宝物になり、
経験となってこれからのクルミを作っていくと思います。

お待たせしてスンマセン
ニャカニャカ会えそうで会えないのがミソでござる。
ニャハハハ

ありがとニャン
もうあまりの可愛らしさに親馬鹿丸出しでアップしました。
へへ
すごい雪でした、たまげるほどでござった。
次回にアップしようと思っています。
v-410

ポール、いらっしゃーい!

こんにちはー

木平も生き直しの途中、
クルミに話しながらも、自身も一緒に振り返る。
よいことです。

そうかもしれない。
つくづくと良い出会いって心に良いことなんだよね。
心が元気になれば体も元気になる。
そんな気がする。

ですね。
それは間違いなくそうなると思います。

もうね。悪い奴輩ばかりでは猫国ではなくなるからね。
ナイナイ
v-391

どーちん、いらっしゃーい!

こんにちはー

ぷぷ
送るぞよ

その通り、母子の物語でもあり、成長の物語でもあるのです。
コノミの幸せはクルミの幸せでもあるのよね。
良い姉妹です。

もう少しだけ
ニャカニャカ会えないのがミソだわね。
ニャハハハ

何か今だに冷蔵庫の中に居るようだよ。
大雪ってまじめに迷惑だわ。
風邪を引かないように
v-410
プロフィール

 のくにぴゆう

Author: のくにぴゆう
猫国の住民達の物語を書いています。
作者はコメを食べて生きてます。
コメくださ~~い!
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今まで紹介をしなかったのですが、それも変だなと 三ニャンを宜しくお願いします。

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