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クルミ 16 嫌だよーー

前回


茂吉の怖ろしい変化に恐怖を味わった狐夫婦、生涯忘れないだろう。



はじまり、はじまり




「・・・・」

こん竹は黙る。


あたいだって売られたんだ!


「お前が売られたと?」

「そうよ、あたいだって親に売られたんだ!だからあたいがしたっていいじゃないかッ

「お前の母はお前を売ったのか?そうではあるまい。お前の母は連れ合いを突然事故で失った、、、お前の父よ。

幼子を抱えた母は稼ぎのよい工事現場に出ては、男に混じり泥だらけになって必死に働いた。背負われたお前はその時の汗の匂いを憶えているだろう」

「・・・・」

「そんな母も疲れから遂には病いになってしまった、、、そんな母親を見知っていた者が狐の唐カンだった。唐カンは篤志家の狐。

お前の母を引き取り、病いを治させると共にお前も育てた。唐カンの元にはそのような者が大勢いたが決して粗末にはされなかった。

助けられた者たちは礼を言い旅立つ者も居れば、お前の母の様に残る者もいた。お前の母は回復すると、感謝を込め唐カンの店の手伝いをするようになっていた。

母親は気立てがよく働き者だった。そして十八年が過ぎ、お前の母は唐カンの右腕の様になっていた。だからと言って、母親と唐カンの間が男女の中と云う事でもない。まこと心清き者達よ。

母親はお前が何もせずに遊んでいる事が申し訳なく悩んでいた。そして母はお前に唐カンの店を手伝えと言った。お前は育ててくれた事に感謝する処か母親に『唐カンと一緒になりたいからあたいが邪魔なんだ!』と邪推し怒り、しまいには自分を売るに決まっている! いや売ったんだ!と言い張り、夜中に店から銭を盗んで逃げた」

「じゃあ、売られてなんかないじゃないかッ、このアマーッ!ほら吹きやがってッ!」

黙れコン竹!


紫狼は厳しい。

「その後のお前は好き勝手、好き自由に生きて来た。年寄り銭持ちを騙しあの店を手に入れると、今度はあの店を大きく豪華にする事に夢中になった。仕方なく産んだコノミやクルミに愛情をかける事なく生きて来た。

コノミが言い値で売れると迷う事なく、高々、三枚の木の皮銭で売った。その銭で店を改築した。クルミも大きくなれば売るつもりだった。

それを紫狼に邪魔されたが、考えようによっては娼家に売るよりいいかも知れぬと、こうしてコン竹とやって来たのだな」

ふんッ!それがどうしたのよッ!」

お順は何もかも知られているので不貞腐(ふてくさ)れるしかない。

「我が憎いと思うは他者の心を傷付ける者よ。お前達はこの世の宝である恵み子に手をかけずとも殺めようとしたも同然の罪を犯し、また、姉のコノミを物のように売り、恥もせずにいる。

お前の苦労した母や、助けてくれた唐カンの恩を仇で返した。クルミの幼心は深く傷付けられた、、、コノミも然り、そして母や唐カンの気持ちも傷付けた」

「あたいの子だよッ、あたいが煮ようと焼こうとあたいの勝手だよッ!」


まだ言うか!


茂吉がゾワっと変わりそうになるとお順は『ヒッ!』と言い目を瞑(つむ)る。

「お前という奴こそ煮ても焼いても食えぬ狐よ!何を勘違いしておる!もとより子供をなんと心得ておる

クルミやコノミが、お前が腹より出(い)でたは唯の巡り会わせに過ぎぬ。此の世界の母子とは血肉の縁に過ぎぬ、魂の縁ではない。

魂はこの世での寿命を全うせずに死する者、あの世に行くよりもこの世を選ぶ者、他もあるがそのような者達の強い意志が【魂納めの宮】でなりたい種族を選び、そして次の生を待つ事となっておる。

此の世界に生まれ出ずる為に必要不可欠な血肉を分けてもらっているに過ぎない、それだけしかない。それ故にこの世だけの縁と謂える。

儚(はかな)い縁だけにお互いを大切にし慈しみ合い暮らす様にと母子は他にない強い絆を持たされる。腹にあるときはへその緒で繋がり、産まれてからは母子の姿が似ると言う事よ。姿だけでなく仕草であったり癖であったりな、、、

だがけっして、お前の所有物ではない!天より一時お預かりしただけよ。お前は天の神々様より、過ぎたる幸せを与えられたことに感謝することなく生きて来た。我の決断はお前達を今すぐ魂沈めをする。この世で吐き続けた毒を身を以て知るがいい」

挿絵参照↓↓↓  絵をクリックすると大きくなります
iyadayou.jpg


ひゃややあーーー!!


いッ、いやだーーッ!!!

お順もこん竹も腰が抜け、立って逃げて行く事も出来ず這いずり回っている。

「父様先生」

「何よ、紫狼」

「そこまでなさらずとも...」

「ふふ、紫狼ならいかとする?」

「此の者達の今までしてきた事は許しようもなく又許されません。なれどクルミの親に違いなく、一度だけこの狐達に機会を与えて欲しいのです」

「どのような事をさせるのが一番と思う?」

「はい、このお順もこん竹も一度も他者の為に奉仕する事なく生きて来ました。ですから何でもいいのですが、何か他者の為になる苦労をさせてみては?と...厭がって逃げたりすればその場で魂沈めしても遅くはないかと」

「そうか。なら、ガス先生の元に送るがよかろう。他ならぬクルミの目の病いを治して下されたお方、あの病院で少しは役に立つ働きをすればお礼にもなるであろ」

「お聞き届け下さいますか?」

「無論よ。なれど聞け、狐!

茂吉に大音声で言われると逃げようとあたふたしていたお順とこん竹はピッ!とした。

「紫狼の命乞いで今回だけは助けようぞ。が、もしこの紫狼を蔑(ないがし)ろにしたる場合は此の茂吉、お前らの魂を千切り切って魂沈めするぞ!よいな!


ひぇえーーッッ!


お、お助けをーーーッ






つづく




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姐さん、おこんばんは~♪
ふ・・・溜飲が下がるとは、この事なりだ!
でも、まだ完全には下がってないな。
どーしょーもない「アフォ狐二匹」の今後の生き方で、やっと下がり切るにゃ。
是非そうあって貰いたいと、切に願う。
願いは虚しく消え去る気がしないでもないがな。

実の母娘の縁・・・これねぇ、実際にね、現在進行形ですわ。
血肉の縁に過ぎず、魂の縁ではない。
うん、そう考えるとね、なんか納得できる気がする。
儚い縁だけに、お互いを大切にし慈しみ合い・・・とほほ、これができたらねぇ。
儚いだけに難しい事もあると思う。

実にタイムリーに、有難い言葉を貰った気分です。
姐さん、あにゃがとにゃ~ m(__)m

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そうなんですよね。
そもそもの間違いは、自分の生んだ子供を、自分の所有物だと勘違いしてしまう親が存在することで。
子供はみんな、大切な預かり子なんですよね。自然界からの。
(宗教的な感覚がないので、神様からの・・・とは、言いたくないんですが)
愛情を持って育てる素敵な機会を与えられたわけですよね。
その機会に感謝して、育てなきゃならない。
所有物だと勘違いするから、こんな親が出てくる。

紫狼は、さいごちょっと、仏心を出しましたね。
ここまで曲がった狐たちが、改心できるとは思わないんですが、そこが紫狼の優しさだなと、ほっとしました。



それにしてもひでぇ親だなあ……。

こいつはどういう環境下でどう育ってもこうなったのだろうけれど、

それでも性善説を信じる男。

もうバカといわれようがなんといわれようがいいです。

この狐非狐の魂が救われるわずかな可能性に、わたしも紫狼とともに賭けます。

おばんです^^

信じられない女狐だわ。

トンデモナイ親からの連鎖なのかと思ったら

自分の都合の良いように嘘をついていたとは

子供は育てたように育つ、なんて言われたら

お順の母親は浮かばれないね。

『魂の縁ではない』 この言葉に、救われる思いだよ。

本当、今生で勘弁して欲しい^^

風が冷たくなってくると、咳がつらいよね。

そろそろマスクが手放せない。

お順という奴はどうしようもない女ですね。
女手ひとつで頑張って育ててくれた母と困らないように
育ててくれた唐カンの気持ちもわからず恩を仇で返す。
人間としての心をどこかへ忘れて来たのか。
それどころか自分のことを売られたなんていう恥知らずな
奴。当然わが子への愛なんて存在しないよね。
自分のものでもないし・・・。本当はこの場で魂沈めを
しても良いくらいなのに、紫狐と茂吉の優しさでもう一度
機会を与えられることになったけど、心改め、きちんと
お勤め出来るのかな。

クルミのことも気になるねえ。

そういえば、昔精神医学を学んでいたときに、確かに親から虐待受けていた子どもが親になったときに同じことをした・・・という事例も最近増えてきたということを学びましたね。親から愛されたことがないので、「どういう風に愛したらいいのか分からない」とカウンセリングで泣いたり、同じことをやったりするのもかなり多いという統計もありましたね。虐待は色々な要素が絡んでいるんですけどね。

おはようございます。

母の背中を見ていたら、まっすぐ育ちそうなものの
なんで、こんなに ひねくれちゃったんだろう。
愛に飢えていたのかな。心は成長しなかったんだね。

天より一時お預かりしただけ・・・染みいることば。
そして、限りある時間を大切にしたいと思いました。

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こんにちは~(^0^*)ノ

そうそう!!子供を自分の所有物みたいに考える親
居るよね~~~・・・・・・
育てるのは親の愛情と責任だけど
心も肉体も産んだ後はその子のもの。
あくまでも違う人間なのに・・・・・

生きて吐き続ける毒・・・・
殺生石になったキツネみたい・・・
ガス先生の元で真っ当な生き物になれると良いけど
先生に迷惑かけたら今度こそ魂沈めだね!!!

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うーん、クルミの母親は、生い立ちになにか問題があるのかな?と思いましたが、大変すばらしい母親だったんですね。ま、母親が素晴らしくても、子供が同じように育つとは限らないですよね。人間にもそんな話はたくさんあるんで・・・。でも、なにがそんなに嫌だったんでしょう?焼きもち?母親を取られたと思った?にしても、こんなに根性曲がるのかなぁ・・?果たして、心根を入れ替える事ができるんでしょうか?しかし、クルミどこに行ってるんでしょうね・・・?

そうですね~。
子供は親の所有物じゃない。
だけど、わからない大人も多いです。
子供は生まれた時から、すでに一人の人間。
この世での縁って何なのだろう・・・・と、
思うことも多々あります・・。
が・・生きていくって不思議な縁の巡り合わせです。
こうして、会ったこともない、ぴゆうさんのブログで
お友だちになるって出会いも、不思議だね!

こんばんはー

 何だか妙に久しぶりがするのは気のせいのようなそうでもないような……何だかんだあってブログの更新が止まってたのは心苦しかったのであります。体調へ健康なのですが、PC触れない日も多かった感じですし……って、何だか言い訳っぽい事言ってると茂吉さんにピシャーンと……

 
 人間、何か心にやましい事があると言い訳する事が多いんですよね。それも多くの場合醜く見苦しいその場凌ぎの言い訳になりがちで、逆に火に油を注ぐ結果になり事態を悪化させる事が多いです……私も、そういう見苦しい言動を何度かした事があります。自分に過失があった場合は、やはり嘘や言い訳をせずに正直に自分と現実を見つめて素直に謝るの良いですね。そして、今後に繋げる事が大切です。なかなか簡単ではないのだけれど、最近はなるべくそうしようと努力していたりしますv-291

llama姉さん、いらっしゃーい!

こんにちはー

ぷぷ
そうだなぁ〜
最終ページで本当の溜飲が下がるのかもしれないニャア
マダマダ先が長いのぉ〜

ですね。
人なんて生きて高々百年
なのに色んなことがある。
憎しみだけで終わらせるなんてつまらないし寂しい。
かと言って笑うばかりじゃない。
辛いことが沢山ある。
世間は鬼や蛇でウジョウジョ
ならば家族の中だけでも笑って生きようとしているのに
もっと夜叉や羅刹が居たりする。
ああこの世は修行だと溜息ついて年をとる。
そんなに菩薩に会いたけりゃ
心を菩薩にすればいい。
なのに、
今日は菩薩で明日羅刹。
菩薩だけで居られりゃいいがそうはイカの塩辛
出来ない事を言ってみたりする今日このごろ
ふふ

とんでもござんせん。
お役に立てて嬉しいでござーーる。
v-410

limeさん、いらっしゃーい!

こんにちはー

今も昔も変わりませんねぇ〜

本当に自然が神様ですよ。
全てを教えてくれる。
もっと自然を見るべきですよねぇ。
全くその通りです。
チャンスだったのです。
お順が無駄にした時間は戻ってきません。

茂吉の意を組むことを一番できるのもやはり紫狼だけでしょう。
どうなるやら
お蜜が変わったように、そうなればいいですね。
v-410


ポール、いらっしゃーい!

こんにちはー

流石に博愛主義、微動だにしませんねぇ〜
人を信じ、愛し許す心
こうなりたいものだ。

この世界だと間違いなく恵み子候補だわな。
どうか賭けてみてください
長い道のりになりましょうが
v-391

どーちん、いらっしゃーい!

こんにちはー

だよね。
私は生まれつきだと思うねん。
曲がるように曲がる。
真っ直ぐ伸びるのが好きな者いれば
地べたを這いずるのが好きな者も居る。

素のままで居るのが心地いいんだよ
でも何かのキッカケで真っ直ぐ伸びるのが気持ちよくなったり
地べたを這いずるようになったりする。
不思議なもんだ。

ぷぷ
全くなぁ〜
私もだわさ

体調に気をつけて下され
無理は禁物だよん。
v-410

うにゃままちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

忘れていますね。
母の愛も子の愛も他者から受けた恩もね
まず「我」なんだよね。
我さえ良ければ他はどうでもよい
本当の自己中なんでしょう。
こんな奴らが改心するのか
無理なのかもしれません。
紫狼の思いは通じるのでしょうかね。
どうなることやら

チャンスを与えるのも全てクルミの為なのでしょう
今の夫婦にはわからないでしょうね。

どうしているのかね。

陽気が良くなくて嫌だよね。
こんなだと体調を崩しがち、無理しないようにね。
v-410

LandMさん、いらっしゃーい!

こんにちはー

世の中
何もかも全て整い
愛に満ち溢れ
幸せしか知らないような者が仮に居たとしても
不満はあるのだろう。

虐待という言葉が生む虐待もあると思うな。
本当はされてもいないのに
自分は虐待されたから、するんだ
まるでお順のよう。
悪い奴らの免罪符のようになっているかもしれない。
しない者も居る。
する奴が悪いんだ。
v-412

Mieさん、いらっしゃーい!

こんにちはー

全くだよね。
欲だけがMAXに成長しているんだろうね。
お順のほうが余程、変化しているよね。

Mieさんは十分に大切にしているよねぇ
素晴らしいこと
本当に僅かな時間なんだよね。
親子だけで過ごせるのってね。
沢山楽しんで下さいね。
v-410

かじママちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

居るんだよね。
そう違うのですよ。
親は道を指し示しても、選ぶのは子供なのですよね。
わからないのが多いいのは何故なんだかね。

殺生石
ありますねぇ〜
こうなったらお終いですよね。
しかし、昔の御方は想像力が物凄い。
その場所に近づかない戒めにもなったのだろうなぁ〜

ガスも驚くでしょうね。
曲がった根性が治るかな?
v-389

むらななちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

素晴らしい母親です。
なのに何故と思いますが
それが今のお順です。
沢山ある親子の一つ
一つに違いはないけど、それで済ます訳にはいかない。
これからですね。

お順のような恩知らずの気持ちってわからないよね。
多分、知ったとしてもやっぱり理解できないと思うな。
する必要がないとも言える。

欲深のその深さは測れないほどに深いのだろう。
底知らずだな。

どこにいるやら?
v-391

きらたるちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

着せて食わしてやっている
きっと、こう云うのだろう。
何でもかんでもやってあげているんだと
恩を着せる。
そんなに着せられたら息もできないよね。
辛い苦しいといくら言っも聞こえない。
きっといつまでもわからないままなのだろうな
難しいものだ。

ですねぇ〜
きらたるちゃんと出会えたのもブログだものね。
このパソの後ろには沢山の人がいるんだよね。
不思議だよね。
ご縁を大切にだね。
v-392

ゆうちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

そんなことはないよ
私だって長い間、お休みしたもの
キリが良くなれば、ひと月、ふた月と休んでいる。
パソの前にすらいかないもの。
それでいいと思う。
寂しくなったら元に戻ってくればいい
だってここには必ず友だちがいるんだもの。
いい所だよ
帰れる場所があるって素晴らしいじゃない。

リアルではスイッチを切ったらハイ終わりとはいかないものね。
まして漢だから辛いよね。
でも見ている人は必ず居るから
不思議なもので居るんだよねぇ〜
努力をわかってくれる人がいる。
ゆうちゃんはマダマダこれから
焦らずのんびりとね。
なんてオバハンは言ってみる。
v-391
プロフィール

 のくにぴゆう

Author: のくにぴゆう
猫国の住民達の物語を書いています。
作者はコメを食べて生きてます。
コメくださ~~い!
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