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クルミ 15 茂吉の変化 

前回

居室に通された狐夫婦、これで金を引き出せるとゴキゲンだ。しかし、茂吉にクルミを連れて行けと言われ、言葉に窮する。


はじまり、はじまり



部屋の空気が一瞬で『キィーーン』と冷える。その寒さに『ゾクッ』とすると二人の狐は有り得ないものを見た!

茂吉のふわりとした長毛は針の様に逆立ち、部屋を満たす程に膨(ふく)れていく。針の様な尖った毛先がズブズブとガラスや壁を突き刺さす。

口は裂け、犬歯が恐ろしい程伸び金色に光る目には血が粒になって浮いている!目の怖さは尋常ではない。その目で睨まれると焼け焦げそうである。爪は長く伸び刀の様に尖っている。


ぅぎゃややーーーッ!


ひぃいいーーーー!!


「紫狼、けっして気絶させるでない」

一層、恐ろしくなる。

挿絵参照↓↓↓  絵にマウスオンすると一層、怖くなります。




今までも何度か茂吉の変化を見たが、ここまで凄い変化をした姿を見た事はない。紫狼はあまりの凄さに声も出ず、自分まで気絶しそうだ。

紫狼は二人の後に廻り、気を入れ込む。二人はようやく気絶から覚める。覚めた途端に茂吉を見て又、気絶しそうになるが気を入れられるので気絶も出来なければ、目も瞑(つむ)れない。恐怖に支配された二人は口から涎(よだれ)を垂らし惚けてしまう。


父様先生!お直し下さいませ!


目を瞑りながら叫ぶ。

「このままでは此の狐達は死にます、
どうか、どうかお願いしますーー!

紫狼まで目を瞑っている。

「わかりましたよ、直しましょう」

『サッ』と顔の前を手で振ると何事もないように元の茂吉に戻る。

「父ぉ・様・・・先生、、、」

声を絞り出すが体の強ばりがとれない。流石の紫狼も改めて茂吉の凄まじさを再認識する。これだけの怒りの感情を押さえていた事に対しても驚きだったが、クルミに対しての愛情がこれ程に強い事も知らなかった、、、茂吉の力の所以(ゆえん)とは愛情から発するものだと改めて知る。

「気を入れなさい」

「は、ハイっ!

完全に気絶しているお順とこん竹に気を入れ込む。二人の狐は起きはしたが目の焦点は定まらずユラユラ頭を振っている。

「利き過ぎましたかね?」

「父様先生、あたしまで気絶しそうでした」

「ふふ、紫狼は面白いこと」

「・・・」

全然面白くない。

「さてどうしましょう?このままでは話しも何も出来ませんね」

「父様先生がいけないのです」

「ふふ、この女狐があまりにだからね」

「そうですね!その通りです!

「少し放っておきましょう」

「はい」

茂吉と紫狼は細々とした仕事の事や三吉の態度の話をしていた。一時間程経った頃にこん竹が正気に戻る。


ひぇええーーーッ、お、お助けをーーッッ!


「お前の名は?」

紫狼が聞く。

「こん竹と云うケチな野郎です」

「隣の女狐は?」

「お順と言いやす」

「起こしなさい!」

紫狼は飽くまでも厳しい、こん竹にブルンブルン揺すられお順は正気に返った。こん竹を見ると抱きついて震えてる。

「お前の名はお順と言うのか?」

紫狼に言われた途端、これ以上ない程に這いつくばり頭を下げ震えた。茂吉はそんな二人を黙って見ている。沈黙が余りに続くので紫狼は困惑し、茂吉を見た。

「お順、お前はクルミが幾らに売れるか楽しみであったな?」

「そんなことありません!あたしはクルミを、、、」

「お前の心が見えぬ茂吉と思うてか!」

ぇ゙え゙ーー!?もッ、茂吉様って?茂吉様って、、、
理知る茂吉』?・・・」

こん竹が叫ぶ。お順はとんでもない者に悪たれをついていた事を知る。

「もッ、申し訳ありませんッ!今までの事はお忘れ下さいーッ!ちょっとッ、あんたも謝るんだよッ!!」

「すいやせんすいやせんッ!とんでもないお方にとんでもねえ事をッ!
申し分けねえですッ!

「ふふ、茂吉だとわかるとこうも態度を変えるのか?なれど心は変わっておらぬようよ」

「ゥ゙ッ、、、」

「ぁ゙・・・・」

「お順、こん竹、そのように表面を取り繕っても無駄な事、止めるが宜しかろ。お前は紫狼がクルミをここに連れて来た事をなんと思うてか」

「そ、それは・・・」

「恵み子なんて気どった事言っているけど、クルミはあれでも器量はいいから将来きっと妾にでもしようと言うんだよ、あたいはそう思うよ、とんだ恵み子様だよ!

だから親のあたいが行ってご覧よ~、びくついて内緒にして欲しいとか言ってさ、あたいらの思うがままの木の皮銭が貰えるさ。本当にメスを産んで良かったよ~」

茂吉はお順の口振りそのままに言ってのけた。お順もこん竹も茂吉の言葉が丸きり同じだったので言葉もない。

「ふふ、今のはお前の魂が話したのよ。紫狼がクルミと会った時、河童のキナが食べさせてくれていたとはいえ、食うや食わずでいた幼子はガリガリに痩せていた。

お前はあの子に食事を作る事はなかった、コノミがいた時は、あの子もどうやら三度の食事を摂る事も出来たが、お前が銭欲しさにコノミを娼家に売ると、クルミにはキナの優しい心に縋(すが)るしかなかった、、、キナがお前を怒るとお前は悪たれをつくだけだった。

余りにクルミが不憫で毎食、食べさせてやりたいが、お前に隠れてするにも限度があったからな、、、キナにしてみれば居たたまれなかったのであろう、、、

そして紫狼と出会う。紫狼はクルミの余りにか細い手に泪で見ていられなかった。連れてきたクルミは栄養不足から体力が殆どなかった。高熱を出し、死の床についた。

紫狼たちによる必死の看病によって何とか回復したがあの子は目が見えなくなった。我はあの子を二度と病いにさせまいと幼子ではあったが恵み子として魂の封印を解いた。目が見える様になり、体力も回復した。ようやくあの年頃の子と同じ程に大きくなった」






つづく



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茂吉の変化・・・お見事!

素晴らしい変化に 思わず拍手しましたわ~^^
凄いね 画像変換効果倍増だ。

茂吉内心の憤怒 こちらまで畏れ入り奉りましたわ。
もうね、何度もマウスオンしてしまったよ(笑)
落款までも青ざめて 目を瞑ったまんま・・・ぷぷぷ 芸が細かいこと

そうか・・・茂吉ほどの立場の者が「変化」すると 凡人は気が狂うのか。
いやいや 死に至るのか。
ま 当然の報いだろうーがね。
この二人(いや二匹) どうやってこの場(学校)を引き下がったのだろう?
こんなにバツの悪い事は ないものねぇ。
悪党なら悪党らしく潔く・・・こいつらにゃ無理だ。

あ 次週をお楽しみに・・・だーね。

改めて・・・茂吉、怖い(笑)

やっぱり、道理のわからないものに、静かに人の道(狐だけど)を解いてもむだなのですよね^^;
荒療治でお灸をすえる方が効果的なのかも。
この世界にも、茂吉にお灸を据えて欲しい犯罪者・・・いっぱいいますね。
「無期懲役」の次に、 「茂吉の怒りに触れる」っていうのが、欲しいな。

あ~、茂吉の説教が良い所で終わってる~。この先を聞きたかったなぁ。しかし、茂吉の怖い事!普段の温厚なお顔からは想像できませんでした。この2人はいいとして、紫狼も当分、うなされそうですね。どんなに怖い思いをしても、説教してもこの2人には聞かないような気がします。2度とクルミの前に現れないようになれば、それでいいかな。クルミが、安心して暮らせればそれでいい。そして、クルミの壊れた心が、早く治りますように。

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え〜ん、きょわい。思わず、目を閉じちゃった。
そうだよね・・・変化しちゃうんだよね・・・

茂吉さまのクルミちゃまへの愛、しっかり
受け止めました。
そして、あの親たち・・・
心の底から、かわって欲しい。
もし変われないなら、これ以上、クルミちゃまを
傷つけないでいて欲しいです。

茂吉さん怒りの変化ですか……。

本気を出したら気絶どころかそのまま魂を持って行かれてしまいそうであります。

この狐ふたりにどんな裁きを下すんだろう。

島流しで人界に送られてもこっちが迷惑だからなあ……。

こっわああ~~w(TДT;;)w

こわいよーーーーー!!!
夢に出そうだよ~~~~(´Д⊂。・゜・。
うえええええええ~~~~・・・・・

ぴゆうさん~~~
怖すぎるよおおおおお!!!!!
これは、みんな気絶するやつだよ~!!!
絵を見せる前に
心臓の悪い方、妊娠中の方、気の弱い方に
警告しとくべきだったよお~~~!!!!!
(笑)

だけど、これを至近距離で目の当たりにしたら
この先悪い心が起こっても
フラッシュバックしてコト自体は出来なくなりそうだね~~

あ~~~恐い・・・・(;m;)

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こんばんはー

 許してくださーいv-12

 と言いたくなる感じであります、冥界の番人ケルベロスを彷彿とさせるような威圧感と恐ろしさでありんす。私も心清く生きねばと思います……ほんとだって、ほんとだってばよ(汗)



 何か季節外れの暑さの日があるので体調には注意してください!
 油断するとけっこう、のっぴきならない事になりかねないので……今日の昼ごろの私みたいに(汗)

おばんです^^

夜中に読んじゃったのよ。 怖いじゃないの~迫力満点。

いつも穏やかで優しい眼差しがどうよ・・・気絶どころか死んでしまうなんて

あの時、紫狼がクルミを連れ出さなければ命さえ危険であったことを

今までのクルミの苦しみや悲しみを少しでも親として考えてほしいよ。

心の底から改心してほしい。現実には難しいが、猫国ではアリでしょう^^



秘めていた怒りを表すとすご~く
恐い茂吉。挿絵も恐いです。迫力満点。
紫狼をも恐れさせる凄さ。こん竹とお順は
ものすごい恐怖だったのでしょうね。
おまけに茂吉の正体を知って尚更後悔したでしょう。

それにしても本当に醜い心の持ち主ですな。ふたりとも。

クルミが安心して帰って来るといいですにゃ。
茂吉たちの気持ちをしっかり受け止めるといいな。

きゃっ~~~怖い~~~!!
凄い迫力ですね。
これは本当に気絶しそうです。
それにしてもクルミちゃん 今頃どうしてるのか気にかかります。

すご~~い!!
茂吉ってこんなに恐かったんだ~~!!
改めて・・・「きゃ~~!!」だわ~。
これでちょっとはマシになるのだろうか・・・。
いや、性根って中々変わらない気がするけれど・・・。

システムトイレの件ですが・・・。
砂を入れ替えた時は、確かに臭わない・・。
でも、やっぱり、
ちゃんときれいにしてあげないと臭いと思う・・・。
我が家は砂の下のスペースにペットシート
(所謂、おしっこシート)をひいて、
毎日、汚れていたら代えています。
我が家のにゃんずたち・・・
これに慣れちゃって、普通の猫砂には
用を足さなくなっちゃいました~(笑)
このシステムトイレ、いいところは・・・
我が家の場合、膀胱炎になった時など、
シートをひかずにおしっこが採尿できる点は ◎ です!

llama姉さん、いらっしゃーい!

こんばんはー

姉さんに分かり易くご教授頂きまして、何とか仕上がりました。
ありがとうございます。

へへ
最初の絵は、前に書いていたけど、今一、迫力が足りないかなと思いました。
で二枚を只アップしても面白くない。
それで姉さんに教えてもらったわけです。
いい感じに効果が出ました。
落款、気がついてくれた。
ぷぷ

狂死すると思われる。

このままでは収まりません。
それもこの二人の運命だと思います。

だね。
v-410

limeさん、いらっしゃーい!

こんばんはー

茂吉もノン吉と同じでございます。
沸点がとても高いけどね。
ぷぷ

大人しく聞く相手じゃないものね。

中々いいアイディアだなぁ〜
この物語では茂吉が構築した罪人に対してのシステムの一端を知ることになります。
最後までお付き合いして欲しいなぁ
v-410

むらななちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはー

これからが本番になります。
へへ

茂吉もあまりな二人なので思わず顔に出ちゃったのでしょう。
ぷぷ
だよね。
紫狼もびっくりしたと思います。

今の二人には無理なのでしょうね。
ですが「悪行を知るものが居る」
これが大事なのです。

クルミは何をしているのやら?
v-410

Mieさん、いらっしゃーい!

こんばんはー

ですね。
たまには変化しちゃいますね。
ぷぷ

茂吉と紫狼、二人はとうに親馬鹿になっています。

いつかそうなれたらいいですよね。
なれるか?
やはり二人の気持ち次第でしょう。
v-410

ポール、いらっしゃーい!

こんばんはー

ですね。
長い爪で魂を引き千切るなんてお手のものでしょうね。

とても簡単なことです。
でもある人達にとっては、そうではないのかもしれません。

全くだ、ろくでなしはこれ以上増やしたくないわね。
v-389

かじママちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはー

やっと怖がってくれる御方が出た!
良かったぁ〜

迫力がどうかなぁと伝わるかなぁって
一安心でござる。

大きいもの、わけの分からないもの
恐怖するっていいことなのかもしれないね。
この世界ではそれがある。
この狐夫婦には応えたことでしょうね。
ぷぷ
v-389

ゆうちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはー

ぷぷ

ケルベロスみたいに頭が3つに分かれたら
流石の紫狼も失神しているね。

だよねぇ〜
夏かいな!
みたいな暑さだよね。
熱中症になったの?
もう絶対に無理はしないようにね。
私はあれから塩入の飴をなめるようにしています。
v-410

どーちん、いらっしゃーい!

こんばんはー

良かったぁ〜
ぷぷ

怖くて惚けるなんて、この狐共は甘いよね。

アリの為にこれからきっちりしないとダメだよねぇ。
茂吉はどうするかな?

何か日中は暑いのに夜は冷えたり
もうなんかわからなくなってきているよ。
気圧のせいなのか、季節のせいなのか
咳がよく出るようになってしまった。
うんざりするよ。
どーちんも体調管理してね。
v-410

うにゃままちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはー

嬉しいなぁ〜
何か、迫力が出ているかが
とても自信が持てなくて
良かったよぅ

後悔先に立たずだよね。
日頃の行いも何もない。
全てをさらけ出されると思うよ。

醜いんですよ。
情けないことです。

ですね。
今頃、クルミはどうしているやら

季節の変わり目だから余計にしんどいよね。
無理をし過ぎないようにね。
v-410

りんだちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはー

良かったなぁ〜
驚いてもらわないと
甲斐がないもの。
へへ

クルミはどうしているでしょう?
何もなければいいのですけどね。
v-410

きらたるちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはー

茂吉もたまには変化します。
本人もびっくりするぐらい変わっちゃいましたね。
ぷぷ

性根はねぇ
何と言っても根っこだから
新しくなるには大変なことだよね。

きらたるちゃんに相談している時は
猫トイレだったのに
いつの間にか、庭で出来るようになっていました。
毎日、成長をしているようです。
ありがとうございました。
採尿かぁ、そうならないように願うしかないなぁ
v-390

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うおおう!!絵の威力がすさまじいですね。
罪と罰の文化の問題もありますが。
恐怖は人が進むに当たって感じないといけないものの一つではあります。
与えられすぎるとアレですが。

LandMさん、いらっしゃーい!

こんにちはー

良かったでございます。
画像変換をllama姉さんに教えて頂きまして、
こうなりました。
バッチグーでござった。
へへ

ですよね。
恐怖とか畏れってあるべきなんですよね。
それが敬うことにも通じるのでしょう。
v-410

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 のくにぴゆう

Author: のくにぴゆう
猫国の住民達の物語を書いています。
作者はコメを食べて生きてます。
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