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時雨のお波 3 白猫の白ちゃん

前回

菰傘村のデレ助全員集合の[べ一]は大繁盛をしているようだ。


はじまり、はじまり


挿絵参照↓↓↓  絵をクリックすると大きくなります
shirochan.jpg



ごッ、ご、ごぉおう、、、



五黄は気が付くと口に手をやって黙ってろと合図する。

「あら、もう呑んじまったんですか~、白さんは樽ごと持って来た方が好いみたいね」

「一人呑む酒は味気ない、お波がそばにいれば、もっと呑めるのにさ。そうだ、おい!世の、五斗こっちに来い、相手しな」

「へっ?へいッ!

「もう・・・」

二人は渋々座敷に入って行く。

「座んなよ」

「ごッ、ごぉ..」

「・・・」

「おい、世のよ~、オメエは冷たい奴だねえー!

「何ですよ~、薮から棒に」

「だってそうだろう?大したことじゃねえ時は、いそいそ来るくせにどうよ?
こういう時にいの一番に来る処かパッタリだ。
酷いと思わねえか?五斗」

へいっ!

「なに言ってるんですよー、あっしは本当にいい店だったらお連れしようと、、、なあ五斗」

「へっ?へいぃ...」

「どっちなんだよ」

へいッ

「まっいいさ。いいか?俺はここじゃ、『白吉』っつーう大工だからな」

「どうしてですよ?」

「わかんない奴だよ、俺と知って相手する女なんてつまんないだろよ」

「そりゃ~確かに、緊張しますしねー」

「そうだろう?まして小ちゃい時に里子に出されて苦労したと云うお波の事だ」

「そこまで、ご存知で?」

「ふふーん、聞いたのよ」

「ったく、油断もならねえッ

「何言ってんだ、そう言いたいのはこっちだよ」

お波が沢山銚子を運んで来た。

「あら白さん、世のさんとお知り合いなの?」

「ああ、こいつとは小さな時分からの幼なじみよ」

「あらまあ!そうなの?いいわねぇ~、幼なじみって」

「幼なって・・」

「・・・・・」


お波ちゃーーん、こっちもおくれぇーーえ


はあーい!白さん、すいませんねぇ」

「いいって事よ、行きなよ」

「あいすいません」

「そんでそんで?どう呼べばいいんですよ~、幼なじみを!

「ふふ、白吉だよ」

「そんなーッ!幾ら何でも、せめて兄いくらいにしときますよ」

「悪いね」

「もぉイヤだね~背中が見えないようにってんで、
仕込みに法被(はっぴ)なんか着ちまってー!
もおーッ、いやらしいったらないよ~!
五斗、呑んで呑んで呑みまくろうぜッ」


へい!


「ふふ、そう怒ると洒落た耳毛が台無しだよ」

大きなお世話です!大体兄いなんて『おんニャ』の心が見えるんだからつまんないでしょうよッ」

「何言ってんだよ、この野暮天。見ようとしないと見えないの」

「へいへい、そーなんですかって!」

「手練手管もお代のうち、楽しんでナンボよ」

毛っ!アホらしぃッ!五斗、飲みまくるぜ!!」


へーい!


こうして、お波の【べ一】は大繁盛をしていた。
ひと月も経った頃、五斗吉は一人、べ一にやって来た。

「こんばんわ、あれ早過ぎたかな?」

「あら、いらっしゃい!」

「まだなの?」

「そうじゃないの」

「だってガラガラなんてさ」

「仕方ないのよ、もう一月の上だもの」

「どうしてさ」

「そろそろ女将さん達が亭主を出さなくなる頃よ」

「そっか、なるほどね~」

「五斗さんは平気なの?」

「あっしは根は真面目だし、それにここには酒呑みに来るだけだし」

「あらそれだけだったの?少しがっかりしたわ、、、」

「えっ・・・」

「だって、五斗さん、いいえ五斗吉さん、あたい・・・・」

「どっ、どうしんだよ?途中で止めたりして」

「いや~ぁ、終いまで言わせるの?」

お波がしなだれかかる。

へっ?

「そんな、そんニャぁあ(ほげー)」

「今日はゆっくりしていってね」

ニャーーーい!うんうんうん、そうさせてもらうよ~」

でれーーーっとした五斗吉の鼻毛や髭はすっかり伸びてしまった。翌日、五斗吉はこそこそ、べ一に行くとそっとお波に何かを渡す。

「あらこんなに?女将さんにバレやしないの?」

「へへ、あっしのヘソクリだから気にしないでよ。それよりも楽しみにしているよ~」

「これならお大尽だわ。あたいこそ・・・ふふ」

五斗吉は旅行に誘われた。内緒事なので宿や鹿車の手配はお波がすることになっている。其のほうが万事都合が良いので、五斗吉は銭を渡すだけらしい。

カッコのいいとこを見せよう とヘソクリを洗いざらい持ち出して来た事は云うまでもない。

「『ふふ』って、もぉうーーーッ♡ そんじゃ行くわ」

「忘れちゃイヤよ、明日の朝早くよ」

「もちのろーーんだよ!じゃあね~」

でれでれ五斗吉は急いで帰ると何気ない顔で店を開ける。

「ふんふんふぅーん♪
寄せてぇ返すはぁ波のぉ常ぇえーーーっとくらよ」

「まあ!朝からご機嫌ですこと」

「へへ。あっそうそう、お紺、ついうっかり忘れていたけどよ」

「何ですよ」

「いやね、明日ね、遠出をしようと思ってるのさ。多分泊まりになるかなあ~なんて」

「あらどこに?」

「いやね、ほら干物もこの頃は決まりきった物ばかりだろ?」

「だって干物ですもの」

「だよねー、でもねそれじゃいけないって、、、ね?うんうん思うわけよ」

「へぇ~、お前さんは勉強家なんですね」

「まあね。それでね、何でも渋傘でさ」

「渋傘で?」

「中々評判の干物屋があるらしいのよ」

「そこのお品を食べてみようと云うことなんですか?」

「そうなのよ、好い案だと思わない?」

「ええ、それは好い事ですわよ。でも渋傘にそんな店があったかしら、、、」

へっほん、つい最近出来た店らしいよ」

「そうなんですか?そりゃそうですよね、あたいが商いを止めてもう三年経ちますもの」

「だろ?あっしと連れ添って二年だし」

「もおーー今日は何だか変ですよ」

「えっ?そんなことないよ~」

「それよりも早くお店出さないと」

「はいはい、はーい!っとくら」


つづく
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こりゃこりゃ、五斗吉っつぁん、いいのかな~?
調子にのっちゃってるけれど・・・。
あとが恐いんじゃないだろうか。。。と、
いらぬ気をまわしちゃう~~。
どうしてこうなんだろうねぇ~男って・・・
展開が楽しみだ・・・(笑)

さすが、五黄さま、抜け目無い^^
行動も早いし、嘘も上手い。いい男ですねえ。

それにしても、あれあれあれ~?
お波ちゃん、あなたって・・・。
これはちょっと、なにやら怪しげな空気。
五斗吉、だいじょうぶかなあああ^^

こんにちは^^

 まったく、五斗ちゃん。わかりやすい奴め^^

だいたい、挙動不審になったり、普段やらない事をしたり、雄弁に語ったり。

バレてるんですけど・・・って誰のことだ^^

 お波は何のつもりなのかな?男前猫はたくさん居るのにどうして五斗吉なのかな。

ま~好みは様々だし、人のことは言えないけどさ~^^




姐さん、こんつは~~~♪

ぐふふっ、白猫の白ちゃん!(爆)
な~んで今回は法被姿さ?と思いきや、背中の模様を隠すためか!?
こりゃ、可笑しいやな!!
麻の葉模様の法被が、イナセだわ~♡

徳利の染付柄から酒のアテまで、実に細かい描写だにゃ。
毎回、感心しきりじゃわ。

むふふ・・・五斗ちゃん、真っ向正直に「騙され街道」まっしぐらだにゃ。
ヘソクリぜ~んぶ盗られて、ポイッ!・・・てか?(笑)
ま、社会勉強にゃ「金」は付き物。
お高い授業料を払った感じにゃ~v-392

早いとこ、お波ちゃんの顔を拝ませておくれ~。

ふふふ^m^
五斗吉、大丈夫かしらー?
大丈夫じゃなくなりそうなオーラー、
ぷんぷんしてますけど(笑)
世の男性は、やっぱり直球に弱いんですねー^m^
五黄様が絡んでくると、
面白くなりそうですねー

挿絵がまた今回もとってもいいです^^
実は毎回、楽しみにしてるのよね♪

ブフッ 幼なじみ(^m^)
五黄様と 幼なじみだったらアナタ
いったい何万年歳よって話ですけどね(笑)

でもなんとなく なんとかサギの匂いが・・・
五斗さんが干物になっちゃいそうな感じが
するんですけど どうしましょう。

大体の人は一人で酒を飲むのは味気ないと感じますよね。
まあ、私のように酒好きだったら、そういうわけではないですけど。
酒はみんなで飲んだ方が楽しいですからね。

こんばんはー

 真面目な旅から帰って参りました~
 お土産は「空想どじょうすくい饅頭」です~


 五黄様相変わらず癒される表情ですね~
 偉い人なのに庶民視点に立てるのも感心なのです~

 五斗吉さんの動向を見るに裸足の好きな人を思い出しますが、果たして裸足の好きな人みたいな結果になるのでしょうか……それともv-290

 
 

やっぱりお波はお波だったか……これがほんとの白波ものってか?(笑)

でもお波ちゃんには狙うなら大店を狙ってほしいであります。ロマンというものが(笑)

こんばんは~(^0^*)ノ

ありゃりゃ、なんかいろいろ起こりそうな・・・
(^0^;;)
何が起こるのか全然分かんないけど
楽しみだ~~!!!

管理人のみ閲覧できます

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やっぱり、、、白い大きな猫は五黄様だったんですね。

しかも身分を隠して、、も~、遊ぴ慣れてますね~♪

そして、五斗吉は分かりやすいですよね~。
その内、バレても分かりやすい言い訳するんでしょうね。

後で後悔するんじゃないのかな~。
なにか、起こりそうな雰囲気もありますもんね。(>ω<)

GWはゆっくりできてますか~?=^ェ^=

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

寄せてはって、歌ってる場合じゃないよ~。そろそろ目覚ました方がいいよ~五斗ちゃん・・・。浮気が本気になったら、笑いごとじゃないんだけどなぁ。へそくりむしり取られて、毛もなくなっちゃぞ~。でも、少し痛い目にあった方が、少しはいいのかな。色んな人が陰で泣かないといいけどねぇ。さぁて、本当に旅行に無事にいけるのかな?

きらたるちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

全くで、
妻帯者だつぅ事を忘れているな。

そりゃもう、気を回して下され
お約束通りにならないとね。
ニャハハハ

頑張りやす!
v-91

limeさん、いらっしゃーい!

こんにちはー

あんらぁ〜
もしやしてlimeさん、悪い男に惚れるタイプかしらん。

お波のお手並み拝見でござる。
ぷぷ

オトトに逆に釣られている。
アホでんがな。
v-389

どーちん、いらっしゃーい!

こんにちはー

ニャハハハ
経験者の言葉はかの?
けけ

どうしてというよりもぉ~~~
ああ~~言いたいぞーーーー
我慢じゃ!

私も全く言えない!
ここは強く言いたい!
ぷぷ
v-389

llama姉さん、いらっしゃーい!

こんにちはー

うふ〜ん。
わかりるのね。
嬉しいこっちゃ!
少しくたびれた法被なんよ。

にゃ〜〜嬉しいよぅ〜
いつもアホだなと思いつつ、細かく描いてしまう。
アテは芹の胡麻和えざんす。

先を読み過ぎじょーーー
ダメダメ、そこは言いっこなしよん。
内緒、内緒
浮かれている馬鹿達にバレちゃうでしょ。
ぷぷ

次回にど化粧のキツイのが出てくるよん。
v-392

★すももママ★ちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

だよねぇ〜
世の中、そんなーーに上手くいかないのにゃ!
五斗、美人のお紺を嫁にしたからいい気になっているね。
アホだわね。

五黄は下世話な奴でござる。
ぷぷ
こうしているとちっとも王様らしくないよねぇ〜
困ったもんだ。

おお~~~
ありがとうにゃ。
嬉し涙だぞーー
v-406

園長さん、いらっしゃーい!

こんにちはー

ニャハハハ
全くその通りでござーーる。

匂いますか?
ぷぷ
匂わないのはアホんだらだけですね。
鼻までボケてますな。
v-389

LandMさん、いらっしゃーい!

こんにちはー

フムフム
そうでしょうね。

にゃつらは大騒ぎが大好きでございます。
何か理由をつけては呑んでいるような
その内、夜中に誘いに来ますよ。
v-391

ゆうちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー
そして、お帰りなさーい
どんな饅頭だろ?
ぷぷ

こういう時は半分忘れているのかもね。

裸足が好きな人ってどんな物語なのでしょう?
其の通りだと面白いな。
v-410

ポール、いらっしゃーい!

こんにちはー

うまい!
座布団三枚!

ロマンの欠片もなくてスンマソ。
猫国でござるので勘弁ニャ
先に言っとく。
ぷぷ
v-389

かじママちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

色々起こりますです。
思っていた通りになるぞいな。
坂道を転げるようにコロコロでございますよ。
ぷぷ
v-392

ルビィちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

やっぱりなんですわ、
期待通りのアホですねん。

言い訳のいの字も言えなくなりますねぇ〜
けけ
いい気味ですわ。

今回はお日柄も良くて最高にいい気分でした。
やっぱ天気がいいといいよね。
ルビィちゃんも楽しんでいるのかな。
今日は太鼓のコンサートを見に行くんだ。
へへ
v-410

むらななちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

ぷぷ
むらななちゃんに喝!でもいれてもらうといいわさ。
ヘナヘナだからね。

キャハハハ
これはオナゴの感でござるな。
鋭いノォ〜

おにゃごが泣くのは嫌だよね。
それはないから、絶対にあり得んぞよ。
泣くのはあくまでもアホんだらでござる。
v-389

こんにちは~~♪
五斗吉さん 大丈夫なんでしょうかね。
へそくりもだけど奥さんとも・・・なんか心配がいっぱい。
五黄さまも自分を隠しているし・・・なんか面白くなってきそうですね。
昨日来て1~3まで読ませて頂いてコメ忘れて帰っちゃいました・・ごめんなさい。

こんにちは。

五黄様も大工になりりすましてお遊びですか。
どんな人(猫?)もそういう所へ遊びに行っちゃうんですなあ。

それにしても五斗吉さん浮かれてるけど痛い目に遭うのでは。
ちょっと甘い言葉をかけられるとどうして男はへなへなになって
しまうんでしょうねえ。甘い想像を働かせているのでしょうね。

どうなることやら・・・。

りんだちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

さてと~どうでしょう?
敵は奥様だけではニャイのです。

いつもそれをやるようですよ。
爺様は楽しいのでしょうね。
ぷぷ

気にしないでねぇ〜
いつもありがとうございます♡
v-410

うにゃままちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

特にと言いたくなるね。
ぷぷ

にゃ郎の想像力は全て自分に都合よくらしい。
世の吉に言ったら
「それを猫族ではポジティブニャンキングと言うんだ!」
だってさ
バカ丸出しですわ。

ご想像通りだと思う。
けけ
v-389
プロフィール

 のくにぴゆう

Author: のくにぴゆう
猫国の住民達の物語を書いています。
作者はコメを食べて生きてます。
コメくださ~~い!
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