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時雨のお波 1 おトト


「なぁあ、五斗よぉ~」

「何ですか?」

「お前さ、この頃付き合いがとんと悪いんじゃないの?」

「だって新婚ですよ」

「ニャにが新婚だよ!こぶ付きの上に古年増、その上にもう二年だよ。大概にしなよッ、毛っ!」

「兄ぃー、それ以上言ったら猫パンチをお見舞いしますよ」

「やだねえ~、そんな怖い顔して。俺はお前のことを思うからこその親切心で言ってるのにさぁ〜」

「大きなお世話です!」

「そんな事で好いのかね?あんまり釣った魚に餌を上げていると、母屋を取られる処か、寝首まで掻かれるよ」

「何言ってるんですよッ、そう云う兄ぃはお陽さんのとこに転がり込んだから、元から母屋は無いじゃないですか!それでも、畳のヘリくらいは自分の物になったんですか

「ニャに~?バカ言ってんじゃないよ、あれはお陽が店付きの娘だったし、畳表はつい最近換えたよ」

「ゲッ、相も変わらず兄ぃには皮肉も通じないんだから、、、其れであっしに何が言いたいんですか?」

「だからね、餌なんかやらなくても、気が付きゃ太ってんのよ」

「誰が?」

「嫁だよ、お陽だよ。凄いぞーぉ、餌一つなくてもあれだけデカくなるんだから、ある意味大したもんだよ」

「それで?」

「だからね~、飛び切りのおトトがね~、居・る・の・よウシシ」

挿絵参照↓↓↓  絵をクリックすると大きくなります
0toto.jpg


毛が生えているんですか?


しっ、しぃーーーッ!デカい声出すんじゃないよ、もぉう~野暮天だよ」

「すいません」

「ほほ、素直でないの~、端からこういかなきゃいけませんてぇの」

「はいはい、そんで?」

「だからね、村外れに空き店があったろ?」

「ああ、この前往生した栗吉爺さんの店」

「その娘ってのがね、ひよっこり帰って来たわけよ」

「へぇえーー、爺さんに娘なんて居たんですか?」

「処が居たのよ、とんでもないのが」

「栗吉爺さんって、猫とは思えぬ不細工でしたよ、その娘って言ったら???不憫ですね、、、」

「バカだねえー『鳶(とんび)がカワセミ』産んだのよ」

「鷹(たか)でなくてカワセミ?」

「一々訂正しなくていいの、全く嫌みな男だよ」

「はいはい、どうせ嫌みですよ、それで」

「とにかく滅多にいないよぉ~あれだけのおトトは」

「今、カワセミだって」

「いいの、雰囲気がわかればいいんだから」

「わかりませんけど」

ぶー!まっ、いいや。俺が唐変木の五斗ちゃんを誘おうとしている処は、べっぴん処よ」

「まんまですけど、何かそそられますねえー」

「だろ?だろ?もうそそられちゃってよー、五斗ちゃ~ん」

「なんか良い匂いしていそう」

「してるよ、してるの、もう止めてーって

うひゃーーー、行く行く行きますッ、

連れてってーッ!


「持ちの論でしょ~、今晩俺が板戸に石投げるから、こそっとお出でよ」

「へいへい、もう楽しみ~。それじゃちょいと、お陽さんに髭結(ひげゆ)いをしてもらおうかな~」

「馬鹿だねえ、お前みたいに祝言以外にすかした事のねえ奴がやってご覧よ?鋭いお陽が勘付くに決まってるわ。全く、俺まで足止め喰うわ」

「そしたら、風呂に入りますよ!」

「当然でしょー、そうそう干物臭いの連れてけないよ」

ぶーーわかりましたよ、そんじゃ待ってますよ~」

「あいよ、そんじゃな」

五斗吉は二年前、猛烈なアタックの末にお紺と結婚した(菰傘便り11)五黄も藤平も喜び、今ではお紺お加奈と仲良く三人で暮らしている。
世の吉はいそいそと家に帰る。

「おっ、客は居ねえな?」

「今、やっと終いになったとこだよー、けど昼からも予約で一杯だよ。何だろねぇ、この頃」

「そんじゃ悪いが俺もやってくれよ」

「何でよ?この前、髭やったばかりだろよ、どうしてよ?」

「やだねえー、耳毛はまだでしょうよ」

「何で耳毛まですんのよ」

「わからねえ奴だねえ、まったくどうも」

「どうせわかりませんよ、怪しいったらないよ!」

「これだからイヤだよ、女の浅知恵はさ」

「はいはい、あたいは浅くて底だらけ。そんで底なしの世の吉兄さんはよ?」

「もう、わかってるね~お陽は」

「バッカじゃなかろうか」

「致し方あるまいねえ、いいか?俺がよ、この色男の世の吉がよ」

「はいはい、そんで」

「見窄(すぼ)らしかったらどうよ?」

「どうって事ないでしょ」

「これだから底だらけはイヤだよ」

「そんで」

「お前ねえ~、云わば俺はここの歩く広告塔なのよ。ね?そんでもって俺が歩けばよ

『あら、世の吉さんっていつも綺麗な色だわ~、一体何処でなさったの?』

『お陽の髭結い床だよ』

『おっ、そこの粋な兄さん!洒落てるねえー、どこで染めなすった?』

『お陽の髭結い床よ』

と、まあ~こうなる訳よ。どうだ参ったか?」

「・・・・菰傘であんたが家のスットコドッコイだって知らない者は居ないけどねえ」

「旅のお方もいるだろが」

「そりゃまぁそうだけど・・・」

「いいから、チャッチャッとやってくれよ」

「わかったわよ、そんでどうしたいのよ」

「この耳毛をね、赤く染めて欲しいなあ~って」

「これを?」

「そうだよ、俺の橙(だいだい)色と合うと思わない?」

「なんか、今一じゃないの?」

「どーしてよ」

「あたいだったら、薄緑にするわ。品があって、綺麗だもの」

「もぉう~~~!さすがにお陽ちゃん!
いやーー、言葉も無いわ。いよっ、お見事!」

「あんたねえ、、、」

「恋女房ならではだね!もう其処いくと俺なんか、ヤボの骨頂だよ」

「ふふ、そんなに煽(おだ)てて・・・増々怪しいわ」

「またあ~、いいから愚図愚図してると昼飯抜きになるぞ、チャッチャッとやってくれ」

「あんたをしなきゃ、休めるのにさ」

「いいの、仕事は大切にね~」

「ふんだ」

世の吉はまんまとお陽を騙(だま)し、耳毛を綺麗に染めてもらった。
お陽が店で忙しいのをいいことにサッサと出掛けてしまう。


つづく

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姐さん、こんばんべ~♪
遅くに失礼いたしますにゃ。

おぉ、ついに新たなお話がはじまりましたわね^^
しっかしまぁ、いつの世も男っちゅー奴は!
ふふ・・・可愛い生き物だわねぇ!!

でもさ、橙色のボディーに薄緑の耳毛?
まぁ、よく思いつくことよねぇ!(爆)
想像してみたら・・・う~ん、絵が浮かんでこないわ。
いつか挿絵で、紹介してな~。

で、で、これがどうやって、お波&お襟の物語に入るんだか。
また、楽しみに読ませてもらいまっせ~♪

男って奴は。。。。


気づかれていないとおもっていても
女は わかるのになあ
あからさまですよね

^^

おはようございます。

気が付きゃ太ってんのよ・・・って
耳が痛いわ〜
勝手にね・・・増えちゃうの。

うふふ、きっとね〜バレバレで修羅場に
なるんじゃあないかな。
女の感は侮れませぬ。

おはよう^^

 世の吉は幸せな男だね^^ 

スリッパで後ろから叩いてやりたいわ~^^

でも、この憎めないキャラは羨ましかったりする。

 寒暖の差が激しいけれど体調はいかがですか?

桜は満開だよ~ ここは風がいつも強いし、今夜は雨が降る予報なので

散ってしまわないか心配なの。週末までは楽しみたい^^

いったい預けたうちの娘たちがどういう具合に描かれるのか今からどきどきわくわく……。

双方向っていいですねほんと(^^)

できればふたりとも美人猫になっていればいいんですけどねえ~。

こんばんはー

 ちょっとは軽くなったような……そうでもないような……


 なんだか、世の吉さんは自信満々ですね~
 どこかのお笑い芸人を思い出しました。しかし、自分を愛していると言う部分ではある意味尊敬できるかな? 自分を信じられない人って結構多いので、こう言うポジティブさは見習いたい部分もあります。……しかし、とはいえ、このさきどうなる事やらですねv-290


なんとも、おバカな男たち^^
でも、なんとなく憎めないのは、やっぱりみんな奥さんをちゃんと愛してるってところが伝わるからでしょうね。

さてさて、この下心満開の男たち。かわいいおトトちゃんを、拝めるのか。

うん、気持ちはわかる。
わたしだってかわいい○○○がいたら、見に行きたくなるもの^^

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世の吉、どちらかといえばブチャイクなのに
耳毛を染めてもらって、、、どんなんかな~?

すっごい良いテンポですね!
落語として聞いているような耳に響く感じです!

スットコドッコイのコンビ、なにをしでかすんでしょう。

早いですね~、もうGWですもんね。
花粉症とかは大丈夫ですか~?^^/

新しいお話のはじまり・・・。
ちょっと目線を変えて、面白そう!
世の吉さん、お陽をあまく見ちゃいけないと思うけど・・・。
ふふ・・

こんばんは~~(^0^*)ノ

うわ~~何が起こるのかな???
楽しみだ~~~o(≧∀≦)ov-238

このテンポの良さ!
これから出てくる登場ニャン物は
いったいどういう子たちなんだろうなぁ~
まだぜんぜん想像つかないや。

もう、男の人は仕方の無い生き物ですね。そんな事してると、お紺さんが泣くし、お加奈ちゃんだって、嫌な思いしますよねぇ。ほんと、2人ともグーパンチですよね。耳毛赤くだってぇ~。うちの娘だって、染めるのは20過ぎてからって言ってるのに!耳毛赤くすると、耳から血が出てると思われるよ。悪い事は言わないから、やめておいた方が身のためだと思うんですが・・・・。さて、どうなる事やら・・・。

神であろうと、猫であろうとも、人であろうとも、常に美しくあろうというのは変わらないですね。もっとも、外見だけでモテると限らないのも猫も人も神も同じなんでしょうね。

こんばんは。

五斗吉は猛烈アタックして手に入れた
恋女房がしるのに世の吉に誘われて
ついつい・・・ってか。
男ってどうしてこうなのかしらね。

世の吉は上手くやったつもりでも
あやしさいっぱい。読まれているのじゃ
ないかしら。どうなることやら・・・。

なかなかヒドい話ですねw
よくも悪くも男共がアホすぎて男として哀れになってきます

…でも、現実でも男ってこんなですよね(´・ω・`)
女につられて(*´д`*)ハァハァしてしまうんですよ

llama姉さん、いらっしゃーい!

こんにちはー

ぷぷ
可愛いというかなんちゅうかぁ〜

伽羅姫みたいなフサフサの美すぃ耳毛と違いますからね。
ゴワゴワですからね、お陽も大変です。
例えて言うなら、みかんに葉っぱですよん。
けけ

ご存知の菰傘のアホ共にお波がちょいと絡むみたいな
軽いノリで読んでくださいねぇ〜
いつもありがとうにゃ〜
v-410

あゆみちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

だな。
尽きる言葉だな。
ぷぷ

今回はちと趣向がね。
へへ
v-392

Mieさん、いらっしゃーい!

こんにちはー

ぷぷ
Mieさんは関係ないと思うぞよ。
夏になると旦那に言われます。

「あちぃ〜Tシャツ一枚だけなのに暑いよう〜」

「仕方ないよ、初めの一枚目が厚いんだもの」

「だからTシャツはペラペラで・・・何だとーー肉が厚いてっか!v-16

修羅場っくれてもダメよねぇ〜
v-392

どーちん、いらっしゃーい!

こんにちはー

キャハハハ
それいい!

おとぼけ組みですね。

今年はアレで堪らん。
喉のつまりが気持ち悪いのでござる。

風がそんなに強いのか。
それも嫌だよね。
スカートが風で「きゃぁ〜」
・・・・誰も見ないか
ニャハハハ
て言うか、スカートはいてねえ
v-16

ポール、いらっしゃーい!

こんにちはー

本当、双方向って楽しいです。
ポールのご期待に添えるかどうか微妙ですが、
幸せになることだけは間違いないでござる。
きっぱりんこ

モチのロンでございます。
二にゃん姫を何で不細工にしましょうや。
微猫でなく美猫です。
v-391

ゆうちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

カルカルだよぅ〜
いつもの菰傘だよぅ〜

根拠のない自信は生まれついてのもの。
元から根拠が無いから突っ込まれても平気。
微動だにしない。
これだけは大したものだと皆が言ってます。
ぷぷ

本当、どうなることやら
v-392

limeさん、いらっしゃーい!

こんにちはー

全くでござるなぁ〜
馬鹿ばっかりです。
ぷぷ

鼻の下が伸びすぎて引きずっているね。
みっともないわさ。

それは言えてる!
もうーーー絶対だわ
v-10

ルビィちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

ブチャイクは変わりません。
みかんに葉っぱと思って下され!
キッパリ!

おお~~~(T_T)
泣いてしまうやないの

今回は大勢様でと言いたいでござりまする。

早いよねぇ〜
くしゃみはマアマアなんだけど、喉が詰まるようで辛いでござります。
何でも無理はしないようにするしかニャイ!
ありがとうござーーる。
ルビィちゃんも無理し過ぎないようにね。
v-410

きらたるちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

今回はご気楽にねぇ〜
カルカルのお話だよぅ。
へへ

そーだ、そーだ。
敵は女房だけではニャいのだ。
ぷぷ
v-392

かじママちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

おお~~~ありがとうござーーる。
頑張りやす!
v-91

園長さん、いらっしゃーい!

こんにちはー

ウッキーー
嬉しいノォ〜
穴掘っちゃうぞ!

いつもの菰傘のアホ達でぇ~ーす!
ぷぷ
v-410

むらななちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

流石のむらななちゃん!
もう〜鋭いんだからぁ〜
コレ以上は言えないじゃない〜ん。
ぷぷ

キャハハハ
世の吉野郎に言っとくわ
不細工だって、あっ不気味だって
どっちも同じようなもんだね。
v-392

LandMさん、いらっしゃーい!

こんにちはー

深いですなぁ〜
DNAがそうさせるんですかね。
鶏も鶏冠が赤くて綺麗なのがもてるそうで・・・
残念な二人でございます。

心も大事だよねぇ〜
容色は衰えるが気立ては衰えない。
気立てのいい者が男でも女でも一番。
v-410

うにゃままちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

全くもってそうだよね。
馬鹿と阿呆が連れ立って何処に行くんだか。
ぷぷ

どうなるでしょうね。
少しは夢を見せてあげようかなと
高く上れば上る程、落ちると痛いみたいな。
けけ
v-389

大阪ちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはー

まだまだこれからだよん。
ぷぷ

ハニートラップは効くみたいだよね。
ニャハハ
v-391

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猫国の住民達の物語を書いています。
作者はコメを食べて生きてます。
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