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ある日のきゅー助 2 耳子の赤子

前回


きゅー助は耳子の赤子を見舞いに行く、するとどうだろう、何やら浮かぬ顔の面々。耳子もキリキリしているのは何故なのだろう?


はじまり、はじまり


きゅー助は産まれて二、三日の可愛い子狸を耳子からそーっと受け取り、抱っこした。狸兵衛から妊娠の祝いに贈られた絹のお包みに包まれている。

挿絵参照↓↓↓  絵をクリックすると大きくなります
mimikonoakago.jpg

うゎぁああーッ、可愛ぃいーッ!寝てるよぉ~」

「ふふ、お乳を沢山飲んで満足のようです」

「あたいも抱かせてー!」

「あたいにもぉ~」

「駒と花にはまだ早いわよ。もう少しお姉ちゃんになったらね」

「つまんない~」

「さっ、外で遊んで来なさい」

「はぁーい!兄ちゃんッ、黙って帰っちゃ駄目だょ!」

「わかってるよー」

「キュウキュウ、後でね~」

「はいよ、じぁね」

姉妹は楽しそうに駈けて行く、入れ替わる様に戸平が来た。

「きゅー助様、実はご相談が、、、」

戸平が、か細い声で言うと耳子が『キッ!』っとなり、

あんた!勝手な事を言わないでよッ、あたいは聞かない!
絶対聞かないからねッ!

耳子は突然すごい剣幕で戸平に言うと、きゅー助から赤子を取り上げ隣の部屋に駈けって行ってしまう。


え゛!゛?゛


きゅー助は余りの事に言葉も出ずに唖然としていると田平が申し分けなさそうに言う。

「きゅー助様・・・申し訳ありません。あたしもどうしていいのか途方に暮れてます、、、」

「きゅー助様ぁ、、、お助けをッ...」

戸平も泣きそうだ。襖の向こうでは耳子が『わあーんわあーん』泣いている。

「いったい、どうしたのッ!?おいら、拙(まず)いとこに来たの??」

「いいえ、違うんです。どうせ隠し立て出来る事ではないのです」

「父さん、そうですよね?耳子にも言うのですが、、、」

「取り敢えず、話してみてよ。この家族はおいらの身内だもの」

うぅッ・・・

きゅー助様ぁあー!

二人して泣き出す、耳子も相変わらず泣いている。きゅー助は仕方ないので泣き止むのを待っていた。

「もう、大丈夫ぅ?」

「失礼しました。なんかもう、きゅー助様のお顔を見ていたら、、、」

「辛かったんだね。おいらに話せば、少しは気持ちが楽になるかも知れないよ」

「戸平、きゅー助様に包み隠さずね」

「はい。実は、、、」

すると『ガラリッ!』と勢いよく戸襖が開き、凄い顔の耳子が


あんたぁあああーーーッ!


耳子は戸平に殴り掛かった!きゅー助も田平も慌てて耳子を押さえつける。

「耳子さん!どうしたのよッ?いつもの耳子さんと違い過ぎるよ!」

「だって!だって!あたいの赤ちゃんをーーーッ!この碌(ろく)でなしッ」

「耳子!そんな事を言うものじゃないよ」

田平も困っている。

「わかってるよ、もう捨てようとしたりしないよ」

「どうだかッ、あんなこと二度としようとしたらあんたとは此れっきりだよッ!」

どうやら夫婦の危機でもあるようだが、きゅー助は『子供を捨てようとした』という戸平の話に驚いた。

「戸平!今、何て言ったのッ!?『子供を捨てようとした』って聞こえたけど?」

「はい、捨てようとして家を出た処を耳子に見つかりました」

何だってぇええッ?この碌でなしーーッ!そんな奴はおいらだって許さないもーんッ!!」

言うが早くきゅー助はノン吉直伝の猫パンチならぬ獺(かわうそ)パンチを戸平にくれた。


バッチぃーーーん!


「うぅぅ~~む...」戸平、一辺に気絶した。それを見ていた田平も耳子も驚いた!二人して戸平を抱え上げる。

「きゅー助様ぁぁ・・・・」

「あんたぁ、、、」

「戸平が気絶しちゃった」

「きゅー助様、これから話します事はこの夫婦の危機であるだけでは御在ません。あたしにはどういうことかもさっぱりわかりません」

「でも、戸平って、子供が産まれるのをすごく楽しみにしてたんじゃないの?」

「はい、それはもう。『今度こそ、男かも知れない~』って、この碌でなしも言ってました」

「なのに、どうしてよ?」

「最初は皆すごく喜んでくれたんです。男だったし・・・・」

「良かったじゃん」

「ええ、でも産湯で体を洗っていたらお産婆のシャケさんが突然変な声をあげたと思ったら、この子をサッサとあたしに渡すと逃げる様に帰ってしまったんです、、、」

「ふんふん、それで?」

「で、あたし酷いわねと思いながらこの子を拭いていたら、尾の先に一本だけ有り得ないものを見つけたんです」

「何?なによ?」

「銀色の毛です」

え゛っ!?銀色の毛って、、、あの狸七の??」

「ええ、忘れもしない銀色の毛です。あたしも戸平も父ちゃんも必死になって何度も見たんですが、やっぱり銀色なんです」

「ふんふん」

「でも今ならば、産婆のシャケ婆さんに口止めをして、この子の尾っぽの毛は『抜いてしまえ!』と、、、」

「赤子に可哀相に、、、で、やったの?」

「はい。処がです、引っ張っても、引っ張ってもびくともしないんです!その毛を引っ張ると尾まで付いてくるという有様。この子は泣くし・・・

それで仕様がないので、根元から鋏(はさみ)で切ろうとしました。一本の毛ですよ?『雑作ない』と試したら我が家の鋏と言う鋏は全て刃こぼれをしました。

とてもじゃないですけど、全く切れませんでした。
触っても柔らかい赤子の毛なのに、その銀色の毛一本だけ、信じられない程強いのです。それで途方に暮れていたら、この碌でなしはあの子を捨てようとしたんですッ!」

「そうだったの?戸平には悪い事したね」

「いいんです!あたいだってこうしたかったんですから、きゅー助様の御陰ですーっとしました。ふふ」

「きゅー助様、このような訳でご連絡をしようにも・・・」




つづく
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やっほほほ~~~~~ぃ♪
姐さん、こんばんは^^

にゃ、にゃ、にゃ~んと!
んじゃ、この子は「恵み子」ですか。
三吉と同じでよいのかにゃ?

それは、それは・・・嬉しい様な、悲しい様なだわ。
必然的に、将来に別れが待っているもの。
でも、捨てるとは・・・ついでにラマパンチも、お見舞いしておこうか(笑)

何と言う因果でしょうかねぇ・・・で、耳子さん、父親は?
にゃははは~~~、戸平だわよねぇ!
こっちにパンチが飛んで来ないうちに退散しますか・・・(逃っ)

ええーーー?!!

えええええええええ!??
それは、切ないっっ(´Д⊂。・゜・。

これから一体どうなっちゃうのかなあ???
ああ~~続きが気になるぅ!!!

でも・・・・・・
だからって捨てちゃダメっっ!!!!!

あーーーー・・・・・・

これは吉兆か凶兆か、五黄さまかそれ以上の力をもつかたに見てもらわなければいかんような気がします。

吉兆だと思いたいんですけどねえ……。

(といいながら隆慶一郎の「捨て童子・松平忠輝」を読む(^^;))

しょっぱなから、波乱の予感ですね。
銀色の毛。この子に、どんな運命が待ってるんでしょうか。

できれば、いい兆候であってほしいんですが~~。

ここはまだ詮索せずに、じっくりと見ていきましょう^^

えっっっ、びっくりした~
でも、捨てちゃうなんて・・・

お母さんの手元に無事にかえってきて
よかったけど・・・これからまだまだ
波乱がありますね。

こんにちは。
おお、銀色の超合金・・いやいや、超剛毛!!!
これは、何の印なのだろう?
llamaさんが書いてらっしゃるように「恵み子」なんでしょうか。
うううう・・もう、毎回毎回、続きが気になるお話を、よくまあ、書けるもんですなぁ。
もう、気になって、気になって。^^
楽しみにしてます~~~~。^^ノノ

ぴゆうさん。
こんにちは♪

産まれた赤子の尻尾に銀色が・・・
この子は、この先狸国をしょってたつ子になるんでしょうね。
それで、耳子たちは心中穏やかでない・・・と。

続きのUP,楽しみにしてます。

 こんにちは。
銀色に どのような意味が在るのだろう 何か いわれでもあるのかな。
お蜜さんなんか 全身銀色だけどな 狐だけど…
如何しても 切れない銀色の毛 何かしら選ばれた者なのでしょうね。
銀色の毛が 良い意味であれ 悪い意味であれ 親は 心安らかではないかな。
親は 平々凡々な幸せを望むものなのかな。

イラストの眠っている姿が 可愛いだけに 捨てられかけたかと思うと切ないね。

きゅー助のパンチ^m^
威力抜群みたいですね~
戸平も悩んでの事だろうけど、
自分の子を捨てようとするのは・・・ 
やっぱり、パンチ物かな^m^;
銀色の毛、この子の運命はどうなるんだろう~
ちょっぴり(沢山??)波乱の予感★
特別な子には間違いないだろう、この子の成長も楽しみです^^

昨日は、すももんにお祝いの言葉をありがとう~!!
感謝感謝です^^
ぴゆうさん、本当にありがとうです♪

でもさ、たとえ狸七の生まれ変わりだとしてもさ、
魂は洗濯したばっかのぴかぴかだから
面倒見てやってほしいと思うなぁ。。。

恵み子なら 余計 大事にしないとね~

こんばんわ!
う~~ん!波乱の予感。
幕開けから・・・。
この子はどうにも、選ばれし子のようですね。
続きがものすご~~く楽しみです!!

銀色の毛・・そうなんだぁ~

す・・捨てるって?!子供はどんなことがあったてさ・・それは駄目さ!

スヤスヤ寝ている可愛いこの赤子・・
この子の運命の先に何が待っているのだろう
あ~~どうなるのか??気になるよぉ(・。・)

銀色の毛・・。どうなるんでしょうか。でも、捨て子は行けないです!きゅー助が殴るのも無理ないですよ。なんだか波乱の予感。でも、せっかく生まれてきた命ですから、きっといい方向に進んでくれると思います。この間、赤ちゃん抱っこしたんですが、ほんと赤ちゃんって幸せの塊だなぁって思いました。きっと大丈夫。こうやってキュー助にも話ができたんですから。でも、ちょっと不安かな・・。

そーだったんですか!

そりゃ~~、耳子さんは気が立って当然ですよね。
尻尾に銀色の毛、、、尊い命なんでしょうね!

でも、親としては普通の子が良かったんだろうな~。。。

しかし、この特別な子が生まれた意味がきっとあるんでしょうから、
成り行きを見守りますっ!

それにしても、狸の赤ちゃんなんて、、、この世の可愛いものベスト10に
ぜったいに入りますよね!!!(^∇^)

銀色だと何かいけないことでもあるんですかねぇ(´・ω・`)
動物だと1匹だけ毛色が違うと群から出されるとか
そんな感じの話は聞いたことありますけど(´Д`;) 
一体どうなるのか…

ぴゆう様、こんにちは!
潤んだ瞳が、なんて可愛い~
すやすや気持ち良さそうに眠って・・、私も包まりたいです~!

早くも波乱の幕開きですね!
赤ちゃんの銀の尻尾はいったい何のお印かな~??(笑顔)

それにしても銀の尻尾なら私もぽちっと欲しいです・

llamaちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

残念ですが違いますねん。

戸平がそうしてしまうような事だったのでしょう。
だといって、良いわけがない。
耳子の愛情がこの子の唯一の味方でした。
姉さんのパンチは効きそうだにゃ。
へへ

しょうもないことを言うてる。
ぷぷ
耳子が怒るデェ~
v-391

かじママちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

産まれた事に意味ある子です。

短編なのであっという間で御座るよ。
へへ

本当にその通り、きゅー助のパンチは効いたでしょうよ。
ぷぷ
v-389

ポール、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

どうなることでしょう。

生まれることに意味がありました。
それは次回の登場人物が語ってくれます。
へへ
v-389

limeちゃん、いらっしゃーい!


こんばんはーv-411

何が待ち受けているのでしょうね。
今はスヤスヤと寝るだけの幼気な狸の子。

本当にね。

次回で理由がわかります。
v-391

Mieちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

いけない戸平です。
耳子の愛情がこの子を守りました。

ですね。
何故なのかが次回でわかります。
へへ
v-410

マダム、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

超合金並だよね。
タヌカーボン製かもしれん。

残念ながら恵み子ではありません。

毎回、嬉しいことを書いて下さる。
頑張らねば・・・
へへ
v-406

さやいちちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

いつかね、どれほど先になるかわからないけど・・・
そうなれたらいいよね。
本当にそう思うなぁ~

耳子は何にしても辛いです。
v-410

ウゾちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

次回に明らかになりますね。

狐国でお蜜の銀色は憧れでしょうね。
狸国とはまるで違う。
そうしてしまった者が居たからね。

だねぇ。
平凡・・・
凡そ平に、こんな人生を歩めれば一番幸せかもね。

本に、切ないねぇ~
v-390

★すももママ★ちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

だねぇ。
やっぱり許されないことだね。

どうなるのでしょう。
それはこの子次第ですね。

すももんちゃんとナッツちゃんの顔を見ていると幸せになるものね。
幸せをもらえるなんて有難いことだよん。
こちらこそ、ありがとう。
v-410

園長さん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

死んでも洗濯はされてないね。
何一つ、罪を償わずに死んでしまった。
それは来世に荷物を背負って生きなおすことを選択したんだね。

残念ながら恵み子ではありません。
v-393

きらたるちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

次回で何故なのかがわかります。

ここに生まれたのは慈悲。
そして魂は生まれることを選択したのです。
v-391

ぶるーさるびあちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

ものすごく硬いのでござる。
柔らかいのに切れないのです。

その通り!いけません。

何が待っているのでしょう。
何があっても選んだのは魂なのです。
v-391

むらななちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

全くその通り!
きゅー助は手が早いからね。
ぷぷ

幸せの塊、いいねぇ~
本当にそうだよねぇ。
お宝ちゃんだよね。

次回に持ち越しだね。
v-391

ルビィちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

命に上下無く、どれもこれも大切な命。
その意味を知らずに逝った馬鹿者が居ました。

耳子と戸平、そして田平ならではです。
次回にわかりますです。
へへ

だよねぇ~
描いていても凄く楽しかった。
特に色を選ぶのが楽しかったよん。
v-410

大阪ちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

狸国では嫌な意味になっているね。
オロときゅー助が払拭はしていてもね。

アルピノでしょ。
辛い話だよね。
かばのアルピノがそうだったなぁ~
ピンク色なんだ。
邪険にされてねぇ・・
見ていて悲しかった。
v-406

鈴子さん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

鈴子さん、二回押しちゃったのね。
一回目は名無しになっているので、消しとくね。

可愛いでしょ。
描いていても楽しかったよぅ~
うんうん、わかるわぁ~

次回に分かりますです。
へへ

私も欲しいよ。
へへ
v-392

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

うわっ!可愛い赤ちゃんがうまれましたね~~♪
でもなにやら一本の銀色の毛から物語が生まれるようですね。
どうなるのかな?
ワクワクです。

りんだちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

たった一本の毛なのにね。
実はけっこうな騒動になっています。

赤子はそんな事も知らずにスヤスヤと寝ています。
v-410
プロフィール

 のくにぴゆう

Author: のくにぴゆう
猫国の住民達の物語を書いています。
作者はコメを食べて生きてます。
コメくださ~~い!
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