スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

第九章 親子 三吉の長~い一日3

前回

三吉は茂吉から恵み子の仕事の一端を聞かされる、それは辛く厳しいものであった。


はじまり、はじまり



嘘ぉーーッ!


「ふふ、あたしも千年近く生きてますよ」

うわぁー、うわぁー、嘘だぁいッ!」

「ふふ、本当ですよ。だから百年くらいお勉強したって、どうって事ないのですよ」

「ニャぁーッ!?すっごいなぁー!」

「三吉、【恵み子】の進む道は普通の仕事と違い、殊(こと)に辛く悲しいものなのです。親に会う事が出来るのは【魂納(たまおさ)めの宮】だけになり、そして相手は既に死者なのです。生きている時のようには参りません。

【恵み子】はその苦しみに耐えて、耐え抜いて行かなくてはいけないのです。その苦しみを分かち合えるのも同じ【恵み子】だけになります。

まだお互いに顔も知らないのですけどね、、、ですがその子達は皆、三吉の兄・弟とも姉・妹とも云え、新しい兄弟のようになりますよ。皆とても仲良く優しいですよ」

「ふぅーん。なんか、おいらが考えていたのと違うけどぉ~。でも、そんなに大変なお仕事をする【恵み子】が居ないと困るんでしょ?」

「はい、その通りですよ。今はこの三役所があるので諍(いさか)いも大分減りました。何よりも皆々の《理(ことわり)》への理解が深まりましたね」

「それなら、おいらが【恵み子】ならばやってみたいッ!」

「家族に会えなくなるのですよ」

「だけど【魂納めの宮】でいつかは会えるんでしょ?」

「それはそうですけど、、、寂しくても帰れないのですよ、我慢出来ますか?」

「うん!おいら男だから我慢するッ」

「でも三吉は幼いし、、、もう少し大きくなってからでも良いのですよ」

「やだよ~、おいら早くお勉強したいもの。そしてお役人様になるんだ!」

「そうですか、、、」

「三吉は【恵み子】なのだよ。そのように宿命づけられているのだよ。お前がこの子の魂を見ればわかること。ご覧よ、きっぱりとしてるじゃないか」

挿絵参照↓↓↓  絵をクリックすると大きくなります
tamashi.jpg

茂吉はその曇(くもり)なき眼で三吉の魂を見る。確かに微塵(みじん)の迷いも無く晴れ晴れしている。二人は魂の姿を見ることが出来る。だから嘘をついたり、誤魔化しても無駄なのである。

茂吉は魂に告げた。


「お前は紛れもなく【恵み子】なり。我と我が同胞(はらから)と《理の道》を歩や、如何(いか)に!」


ビシッと直立不動になった三吉の魂が応えた。


「我、【恵み子】となるを大願とし幾生涯を重ね、魂納めしたる者。これにて我が大願も成就(じょうじゅ)す」


「良かったのお」

「はい、三吉を連れて帰れます」

「(アニャ?)茂吉のおじちゃん、おいら今、何か言った?」

「ふふ、言いましたよ」

「えぇーぇ?おいら、おじちゃんが難しい言葉を言うから『何て答えればいいのかな~』って考えていたら、そのままで・・・なんか寝てたみたいなの。こんなことないのにぃ、、、不思議なの」

「ふふ、三吉の魂が答えてくれましたよ」

「おいらの魂??」

「ええ、そうですよ。何でも三吉の魂は【恵み子】になりたかったらしいですよ」

「そうなの?」

「『願いが叶った』と言ってましたよ」

「やっぱね~。おいら腹の底から【恵み子】って気がするもの」

「ははは、そうですね」

「おいら、父ちゃん達にきちんと話して来るよ。父ちゃんと母ちゃんを説得するのは大変だけど、其のくらい出来ないと【恵み子】とは言えないものね!」

「無理をしなくていいのですよ。あたしが言いましょう」

「ううん、おいらやってみる!どうしても駄目だったら頼むね」

「茂吉、三吉に任せてみよう」

「ええ、そうします。だけど三吉、呉々もそんなに急がなくていいのですよ」

「おじちゃん、おいらが早く行きたいの!」

「はいはい、わかりました」

三吉はペコリと可愛くお辞儀をするとサッサと部屋を出て行ってしまった。

「父様、これで良かったのでしょうか?」

「無論だよ。だって三吉の魂にしてみればだよ、何回も寿命を全うしては【魂納めの宮】に行き、その度に天国に行くよりも【恵み子】になりたいと願ったのだろう。

だけど一度や二度では聞き入れてもらえずにいたのだ。なのに、負けじと何度も生涯を全うしたのだもの、執念があるよ」

「本当ですね」

「まあ、並の【恵み子】じゃない事だけは確かだね」

「そうですね。お陽の腹に宿った時に知らせが来た程ですから、尋常(じんじょう)ではないです」

「お前の後継者になるかもね」

「ふふ、そうだといいですね」

「そしたらお前もこれからちょくちょく来れるようになるね」

「父様ったら。三吉はこれから学校に行かなくてはならないし、卒業すれば、今度は役所で経験を積まなくてはなりません。又、千年は待って頂かないと」

「いいよ。お前がこうして来るのを千年待ったのだもの、いくらでも待つよ」

「はい、父様。」





毎日の1ポチがウルトラ励みになります。
\(^o^)/ 
★ぽちっとお願いしまーーす★

猫国ランキングバナー①


拍手とコメントをありがとうございます。
戴いたメッセージのお返事は拍手欄にしています。
(鍵コメは管理人は読めますが返事ができません)
どうか宜しくお願いします。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

こんばんは^^

コメ、一番乗り(*^^*)
・・・投稿時だけど(笑)。

そっか~、三吉の魂は「恵み子」としての責務を全うしたくて、何度も転生して来たんだね~。
だからこその、三吉の態度なのか・・・・・・・・。
納得、納得e-343

いや、三吉の「恵み子」としての宿命に関しては納得だけど、私は親の立場だから、世の吉とお陽の気持ちの方が慮られるよ・・・・・・。
特にお陽。
お腹を痛めて生んだ我が子が、いくら「恵み子」というありがたい立場の魂の持ち主だったとは言え、生涯逢う事が叶わないとなるとどうするんだろう。




全く関係のない話なのだけど、「ぼくの地球を守って」という話の中で、「キチェ」という立場で生まれてくる子がいるって設定の漫画があるの。
主人公の前世の事なんだけど。
何か・・・・それをふと思い出してしまったよv-390v-390

ごめんね、全然関係のない話題を持ち込んじゃってe-330

三吉……v-406

そこまで決心が固いのなら、もうわたしはなにもいわん!

がんばって勉強し、立派な猫となるのだぞ。


親は半狂乱になるだろうが、旅立ちのときが早く来た、というだけの話だ。

話せばきっとわかってくれる……。


これから朝ポチします。

蘭、いらっしゃーい!

おはよーv-411

唯のこまっしゃくれじゃなかったのねぇ~~

確かに親にはきつすぎる。
むごいかもしれない。
だけどそんな宿命を持ってこの世に生まれる魂もある。
五黄と藤平を選んで、天授子であるノン吉や茂吉を授けたように。
世の吉夫婦もしかりなのです。
これからですね。
v-410

その物語は残念ながら知らないけど、きっとジワーンと来る作品なんだろうね。

ポール、いらっしゃーい!

おはよーv-411

おおーメンターのようじゃ。
三吉の理解者が増えたぞよ。

ですね。
話せばでござります。
さてさて、一筋縄で行く親じゃなし。
v-391

こんにちは

三吉が幼くても、しっかり意見を言えるのは
三吉の魂が恵み子になる事を望んでいたからだったのですね。
これからの三吉が楽しみですが
その前にやはり世の吉とお陽がどう受け止めるのか…

これからのお話が楽しみでもあり心配でもあり

ぴゆうさん、今日も楽しいお話ありがとうございました。

興味深い挿絵ですね~~。

実は私も常日頃、、、魂って、人のどの辺に宿っていて、
どんな色なんだろーって、想像してましたんです。

私も、オヘソの辺り(胎児の時に母体とつながっているし)で
やはり、光輝いているイメージなんですよ!

三吉の魂は、何度も志願していたんですね。すばらしい!
心から応援したいです♪♪♪
現れるときに、相応しい魂が現れるものなんですね。
ぴゆうさんの描く物語の中でも、今回のようなテーマは核になっていそうですね。
ふむふむ、と思いながら、大事にゆっくり読ませていただいております。(=^・^=)

こんにちは^^
なんとなく、チベットのダライラマの生まれ変わり(輪廻天性制度)を思い出したりしていました。
本来の生きていく姿を知って、それを求めて行くための道。もう、親には出来る事は何も無いのかもしれませんが、別れって、いつも、どんな時でも寂しいものですよね。
ああ・・今日も、なんだか感動しちゃってます。^^ノノ

こんちは

千年・・・地球規模の時間だよね・・・
三吉の望みがかなってよかった!

あこがれや妻さん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

そうなんですねぇ。
宿願だったのです。
一度で叶う事もなく、三度目でした。
その熱意に神々様もお応えになったのでしょう。

親が辛いです。
でもやはり理解してくれるのも
最終的には親だと思います。
これからですね。

あと少し。
がんばってね。
v-410

ルビィさん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

臍下丹田もそうだけど、
腹を使う言葉には心からそうだみたいな意味があると思うの。

腹が黒い
腸が煮えくり返る
腹が立つ

赤心もやはり丹田から発しているような。
腹はとても重要に感じました。
ルビィさんのイメージと同じだと思う。
v-410

マダム猫柳さん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

一生で叶わなければ、来世でと。
あるとおもうのねぇ。
そして魂が宿願としたなら、今生はやはり前世に左右される事もあるかもしれない。
人の世はわからないけど、猫国ははっきりしています。
ハッキリキッバリしているから、民に迷いがうまれない。

親子にとり、大切な一日になります。

ありがとうございます。
嬉しいです。
v-410

かぶちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

とても長く感じるよね。
それほどの願いだからこそ、叶ったのよねぇ。
だから、恵み子は滅多に生まれないのかもしれない。
v-410

こんばんわ~~♪
恵み子になるには本当に大変なのですね。
願って願って辛く悲しい仕事につくなんて半端なく凄いことです。
若い成長期って自分のことで精いっぱいで親に会えなくてもそんなに辛く思わないかもしれないけど
親にとって子供と会えなくなるというのはつらいですね。

三吉の魂は転生をくり返して、
なお恵み子になることを望んでいたんですね。
だからこその三吉のキャラクター。
やっと、わかりました!(^^)

今生の別れとなるのは、親にとっては
たまらなく辛い事だけど、
きっと、この親を選んで生まれたってことは、
なにか、意味があったんだろうなぁ。

「恵みの子」で生まれた責任に対する三吉のぶれない気持ち
凄いね、頑張って勉強して欲しい。

でも、両親に会える日が、魂になった後なんて悲しすぎるね
チョッと孤独感を感じちゃったi-182

こんばんはー


 くわ先生達、サンサン会(通信)に入れてもらえるんですかっ!?
 暇人達なので、会費無料ならきっと喜んで入会すると思いますv-290


 三吉は大物なのですね。
 生まれる前からすでに「兆候が」あるというのは、ギリシャ神話等をはじめとした昔の偉人さんにも多く見られます。
 ……良いものと悪いものはありますが、三吉さんは良い方のようですね!


 

りんだちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

ですね。
送り出す側は辛いです。
それが決まり事だと言ってもね。

何も知らない世の吉やお陽が不憫にもなります。
三吉が幼いだけにね。
v-390

きらたるさん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

ですね。
キッパリとしています。
ようやく叶ったともいえますものね。

三吉を授けられたのも誰でもない二人だからです。
痴話喧嘩も激しいけど、とても仲の良い夫婦。
良い親子になりました。
v-410

レオ、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

やっとだからねぇ。
天命が百年と諸事情がない限り決まっています。
ざっと三百年は思い続けていたのだものね。
執念入っているよね。

茂吉はその事を一番気にしています。
なので恵み子達はとても仲がよく、家族になっています。
フォローがなくては辛過ぎますものね。
v-410

由ちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

会費なんてとったら、誰も会員になんかなりませんよ。
皆、しっかりしています。
喜んでくわ先生をお迎えします。
お夏もご新規さんには優しいです。

これだけ根性が入っているのも珍しいですものね。
茂吉は嬉しくもありと言った処ですね。
これからですね。
v-410

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

まだ、小さいのに、すごい決断。大人の私の方が、「ほんとにいいの?お父さん達ともお別れだよ」って言いたくなってしまいます。でも、きっと宿命なんだなって思いました。うーんでも、やはりさびいいようなぁ。親としては、気持ち良く見送ってあげたいけど、未熟者の私は、無理かなぁ。修業が足りませんね。

むらななさん、いらっしゃーい!

こんにちはーv-411

この修行をできる親はいません。
一つも未熟者でもないです。
当たり前です。
親は成長を楽しみに子を慈しみ育てているのですものね。
だけど世の吉夫婦は宿命の子を授かってしまった。
世の吉ならお陽ならと選ばれたのでしょう。

三吉に少しでも迷いらしきものがあるなら、
茂吉は連れて行かないと思います。
v-390

三吉 良かったね。
でも 親御さんは普通の猫以上に
感情の豊かな猫さんたちだから もめそうだな~(^o^;)

でも茂吉の後継者になれそうな魂なんて
他にはいないだろうから
これはもう定めみたいなものだよね。
茂吉も千年後には 藤平と自由に会えるようになるのかな。

こんにちは^^

先日はご訪問とコメント、ありがとうございました。
お名前が同じなので間違っていないとは思うのですが、
アドレスがなかったのでもし人違いでしたらごめんなさい。

不思議な独特の世界のお話ですね。
まるで異世界に迷い込んだような感じで、第一章の出だしのあたりは
何となく千と千尋の神隠しを思い出しました。

まだ第二章の途中までしか拝見していないので、今回のお話に関する
コメントができなくてごめんなさい。
これからゆっくり読み進めてまいります。
今回のお話にたどり着くまで何があるのか、楽しみですe-266

【恵み子】になるって大変なことなんですね~
両親とのお別れの事を考えると、今から涙が出そうになってしまいます
でも三吉の希望ですからね。きっと応援してくれるんでしょう・・・ね

園長さん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

三吉の魂の必死さ、思いの深さ。
姿は六才の幼子ですが、魂は老成してます。
藤平や茂吉はとても複雑でしょうね。
何も知らない世の吉夫婦。
それだけに二人も考えていると思います。

中々いい案を藤平は考えます。
中編が出来ていますので、いつか紹介したいです。
v-410

Ken&Naoさん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

ごめんなさいね。
わたしめ・・URLを残すのがよくわからなくて、お許し下さい。

この物語は親から聞いた昔話がベースになっています。
ニャンと云うか、ファンタジーならぬニャンタジーみたいな
v-283ニャハハハ

長い物語です。
気楽にのんびりでいいんです。
楽しんで戴けたら嬉しいです。
v-410

kyoroさん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

世の吉とお陽。
二人は長男坊の三吉をナンダカンダ言いながら自慢にもし、可愛がっています。
それだけに切ないです。
藤平も茂吉も悩みます。
三吉の願いがあまりに真っすぐなのがまた切ない。
どうすんのよ?皆?
なぜか言いたい。
v-390

三吉の魂が望んでいたのね。

何回も転生を繰り返して。
それほどの強い思いがあったんだ・・・でもどうして?

これからしっかり勉強して、茂吉の後継者になって。

まりんママさん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

どうして?

そうだよね、確かになぜなのだろうと思う。
もしかしたら、前世の頃。
悪い事をして御係所に訴えられた者だったかもしれない。
罪を許された時、優しく諭されたお役人に憧れたのかもしれない。
でも憧れたとしても簡単になれることではなかった。
次の生では唯、魂の願うままに魂納めをしたかもしれない。
そして願い続けた。
そんな場合もあるよね。
v-410

そうなれるといいですね。
v-398

おはようございます

ぴゆうさん、今まで本当にありがとうございました。
ぴゆうさんが見守って下さるお陰でとても心強かったです。

これからも毎日応援ポチに伺います。
それから物語もずっと読ませて下さい。

ずっと、ずっと、よろしくお願いします。

あこがれや妻さん、いらっしゃーい!

おはよーv-411

こちらこそです。
あなたが捧げる旦那様への純粋な愛。
旦那様があなたに注いだ包み込む愛。
とてもステキなブログでした。
新たな決意も嬉しいです。
大歓迎です。
近況報告を楽しみにします。

いつも応援をありがとう。
嬉しいです。
長い物語、未だに本編も終わらないというv-405びっくり状態。
末永くよろしくお願いします。
ペコリーのv-435

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
プロフィール

 のくにぴゆう

Author: のくにぴゆう
猫国の住民達の物語を書いています。
作者はコメを食べて生きてます。
コメくださ~~い!
ブログ内の小説、画像の無断転載、コピー、転用は禁止です。

もくじ
最新記事
リンク
当ブログはリンクフリーです。
最新コメント
いろいろ
今まで紹介をしなかったのですが、それも変だなと 三ニャンを宜しくお願いします。

母のみーです。 mi3.jpg

息子のちーです。 chiko1.jpg

娘のぽーです。 po1.jpg

揃い踏み mcp1.jpg

木登りおーちゃん Ochan.jpg

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ





検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード
pictlayer
画像をクリックすると大きく、もう一度クリックすると閉じます
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。