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第九章 親子 三吉の長~い一日2


前回


三吉の子供ならではの無邪気さ、明るさにタジタジの二人であった。



はじまり、はじまり



「うん。それでね、父ちゃんに訊いたの。そしたらね『あそこに行けるのは、そこいらのこましゃくれたガキには関係のない話なんだ。

【恵み子】様だけ!の話であって、お前みたいな小生意気なくそガキには関係ないのー』って。おいら頭に来たから、『おいらは【恵み子】なんだっ!』って言ってやったら、

父ちゃんは『お前が【恵み子】様なら腹で茶を沸かして、次いでに村を逆立ちで一周してやるよーッ。ふん、ばぁーか』だって」


ははははは


挿絵参照↓↓↓  絵をクリックすると大きくなります
oyako.jpg

「そんでね、おいらがホラばかり吹いているから、『頭から《ホラ蕗(ふき)》が生えている』って」


はははは~


「だから、おいら言ってやったんだょ『父ちゃんこそ、《ロクデ梨》が生えている~!』って」

親子ならではの会話に、他人では真似の出来ない情愛が感じられ、茂吉はこの親子を引き離す事に辛さを覚えた。三吉は一見、父を貶(けな)してるようにも非難してるようにも聞こえる。

だが、三吉が父を大好きで仕方ないのは見え見えである。答えがわかりきっている事を敢(あ)えて父に尋ねる。三吉の愛らしさを果たして世の吉が理解しているのか逆に不安にもなるが、この親子はそれでいいのだろう。

「三吉がもしも【恵み子】だとしたら、これから大変ですよ」

「どうしてよぉ?」

「【恵み子】だと学校に入る事になります」

「おいら、学校に行きたぁーい!」

「お勉強が大変ですよ」

「望むところだぁ」

「・・・」

「ふふ。三吉は普通じゃ、へこたれないようだよ」

「そのようですね。でもその学校は、とてもここから遠いいのですよ」

「ふぅ~ん。通えないのぉ?」

「そうです。それにもっと大変な事があるのですよ」

「なあにぃ?」

「【恵み子】の学校に入ると、もう二度とお家に帰れません。三吉の大事な家族とも会えなくなります」

「どうしてなのぉ?」

「厳しいお仕事に就く事になるからですよ」

「お役人の仕事ってそんなに大変なの?」

「地縁・血縁を断ち、清廉潔白(せいれんけっぱく)で理(ことわり)を成す」

「なぁに~?とても難しいょ~」

「茂吉、三吉には難し過ぎるよ」

「ふふ、つい、、、。

そうですね、では例えば三吉が学校に通って卒業してお役人になりました。最初は【身魂抜(みたまぬ)きの宮】に勤めました。そこに何と、三吉の知っているお紺おばさんがやってきました。そしたら三吉はどうします?」

「どうして死のうとするのか訊くし、止めなよって言うよ」

「それはいけないのです」

「どうしてよぉぉ」

「【身魂抜きの宮】では役人は必ず黙って魂を切り抜くのです」

「どうしてなの?」

「そのように決まっています。なぜならば【身魂抜きの宮】そのものが大変な場所に建っています。《中有山(ちゅううさん)》という山の麓(ふもと)にあります。その山は辿(たど)り着くだけでも命懸けの山です。

装備もしなくてはなりません。そこに行く者は行き道だけの装備だけで精一杯なのです。それだけの覚悟をして身魂抜きをしてもらいに来ます。本人が止めたいと言わない限りは黙って身魂抜きをします」

「そんなぁーぁ」

「色んな経験を積んで成長をする魂もあれば、試練に負けて挫折する魂もあります。魂の寿命を立派に終えて【魂納(たまおさ)めの宮】に行く者あれば、【身魂抜きの宮】で魂を切り取られて行く者もいるのです。

切り取られた魂は本人の希望通りに生まれ 変わります。そして、繰り返すのです。同じ事を何度もね、、、魂が気が付くまで続けられます」


うゎーぁッ!


「同じ試練に遭(あ)わされます。挫折(ざせつ)の原因となった同じ苦しみを何度も味わうのです。結局は魂に挫折は許されないのです。どんなに時間が掛かっても必ずや克服させるのです。魂とはそのように出来ているのかもしれません」

「じゃぁ、おいらが止めたりしたら、おばちゃんの魂の成長を止めちゃう事になるの?」

「その通りですよ。神々様は一見、魂に厳しい試練をお与えの様ですが、実はそうではないのです。『もう一度、もう一度、、、』と何度も機会を与えて下さいます。

そして漸(ようや)く気が付いた魂は二度と挫折に負けず、天寿を全うして【魂納めの宮】に参るのです」

「そうなのぉ.....」

「三吉にできますか?」

「うーん、わかんないよ。今すぐにお返事しないとだめなの?」

「いいえ、そんなことはありませんよ。ゆっくり一生懸命に考えればいいのですよ。時間は沢山ありますからね」

「うん、いっぱい考えてみるよ!だけどさぁ~、茂吉おじちゃん!おいら、わかんないんだけどさぁ、どうして親に会えなくなるの?」

「そうですね、【恵み子】の学校のお勉強が大変なのですよ。百回生までお勉強しなくては卒業出来ないのですよ」

えーぇッ!そんなにお勉強してたら死んじゃうよぉ」

「【恵み子】に寿命はありません」





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ホラ蕗にロクデ梨って、この親子の会話って・・・すごい

三吉みたいにあんまり賢くても
普通の人生は送れないのね。

三吉の成長が楽しみ。


厳しい……厳しすぎるぜ「恵み子」……。

これから三吉に、「実の親がやってきても魂を抜かねばならない」ということを説かなくてはならないんでしょう?

茂吉もたいへんですなあ……そんな立場には立ちたくないであります。

恵まれない恵み子に愛の手を(なんだそれは)


あっポチしときました。

まりんママさん、いらっしゃーい!

おはよーv-411

だよね
ププ
この親子はこんなしょーもない言い合いを年中しています。
それも道の真ん中で。
名物みたいになっています。

それを見ている近所の連中。
「今日も三吉にやられてらぁ」
「ニャハハハハ」
なんてね。
v-391

ポール、いらっしゃーい!

おはよーv-411

そのような場合もあるのでしょうが、今の処はないです。
親は大切な子を恵み子に差し出す訳ですから、
不幸な暮らしにはまずなりません。
また親も、天寿を全うし魂納めの宮で我が子に会う事を楽しみにしています。
ですから、行いも自ずと変わります。

いつもありがとニャン。
v-283

おはよ

恵み子って大変なんだね!
初めて分かったよ。
そして寿命が無いって、なんて凄いんだ!と思う。
限りの有る人生が現実で、だからこそ頑張るっていうのもあるしね。
そういうものを超越しなきゃいけないでしょ、凄い!

おはようございます

本当に仲の良い親子
三吉が恵み子になったら
世の吉は嬉しいけど寂しいでしょうね。

でも三吉のような利発な子は滅多にいませんからね。

恵み子になるまでのお勉強と精神修行は
想像以上ですが頑張って欲しいです。

ぴゆうさん、今日も楽しいお話を
ありがとうございました。

おはようございます^^

「魂の行く末」を決める・見守るお仕事。

「宮仕えは楽じゃない」なんて、人間界の役人共は言うけれど、こんなに辛い厳しい環境に置かれてこその台詞だな・・・と思わされてしまった。


「恵み子」としての資質も才能も、生まれた時から兼ね備えていた茂吉でさえ、やはり大変な思いをし、時には投げ出したくなったであろうこの仕事。
この三吉が、これからどう成長し、この大変な役割を担っていくのか。

三吉の行く末・成長をずっと見守ってあげたいオバチャンなのでした。



おちゃらけものの世の吉。
この事を知って、彼がまたどう変化して行くのかも見てみたい。

おぉぉ、本日は私の中では「宇宙の法則」と思っていることが書かれています~。^^

現世の肉体年齢とは別に、魂の年齢というものが絶対にあると思っていますので
「魂の成長」「繰り返す」「気づくまで・・・」が、とっても自然に入ってきます!

それにしても、三吉親子のテンポのいい掛け合い♪まるで落語のようで楽しい~♪
この親子を離したくない、と思う茂吉の気持ち、すごく分りますね。=^ェ^=

こんにちは^^
今日は、行者修行の第一歩みたいな、なんというか、これからの修行を思うと、読んでいてつらくもなりますが、応援したい。そういう気持ちです。^^
そして、今日はマダムも蕗と梨の絵がとっても気に入っちゃいました。^^
何度も見ちゃいました。^^

かぶちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはーv-411

とても特殊な仕事なのね。
だからめったに恵み子は授かりません。

それだけの覚悟がいる仕事になります。
三役所を支える役人が尊いからこそ、
国民は納得もするし、従います。
だからこそ「理」も浸透したのだと思います。
v-410

あこがれや妻さん、いらっしゃーい!

こんにちはーv-411

精神面のフォローは茂吉もそれなりに考えたようです。
今の恵み子達は心穏やかに暮らしています。

世の吉夫婦にも試練でしょうね。
これからですね。

こちらこそ、読んで戴いてありがとうございます。
v-410

蘭、いらっしゃーい!

こんにちはーv-411

茂吉もその切なさを分かっているので、二の足を踏むのでしょう。
それでも時は流れている。
止める術は茂吉にもない。

三吉の無邪気さが救いだね。
世の吉もお陽も何も知らない。
これからだね。
v-410

ルビィさん、いらっしゃーい!

こんにちはーv-411

常日頃からそんな気がします。
肉体の割に老成しているような人がいる。
それって肉体とは違うものがあるのではと。

心は脳内の電気変換なの?
心は頭にあるの?
殆どの人は胸のあたりを触る。
辛い事があれば胸が締め付けられるようになる。

魂の存在云々を論ずるよりも何かはある。
その何かは現実ではあやふや。
ならば猫国ではっきりとしよう。
そう思いました。

菰傘村では有名な親子げんかです。
困ったもんだ。
v-410

マダム猫柳さん、いらっしゃーい!

こんにちはーv-411

この挿絵はけっこう気に入っています。
自分でツボなのは、三吉の子供体型です。
お腹がぷっくりしている処です。

マダムに気に入られて幸せでござる。
ホラ蕗とロクデ梨。
菰傘では誰かの頭にたまに生えている時があります。
ニャハハハ
v-14

再び、こんばんは~^^

FF9のテーマ曲を聴きましたよ!!
ほんとですねっ!すっごいい、いい~♪(^∇^)

目を閉じて聴くと、想像の世界が迫ってくるようです。
綺麗で、切なくて、でも、壮大で力強い素敵な世界が想像できます。

あの方の声って、情感がありますね~。
大好きになりましたよ♪♪^^/

ルビィさん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

でしょ。
いいよねぇ~~
いい年こいてFFにハマっていました。
特に7・8・9・10は大好きなの。
ゲームなんだけど、いい曲がとても多いい。
中でも♪メロディ・オブ・ライフはたまんないです。
毎日、ながら聴きしてます・・・ホホホホホ
v-389

どんなに厳しくても
茂吉のように奥深い魂を持った存在が
道を示してくれるのだから 
三吉はきっと立派なお仕事をするね。

そういうメンターを持たなかった茂吉こそは
相当な苦労をしたに違いないと思ってしまいましたよ~
でも 藤平のことを思ったら頑張れたかな♪
愛情のある関係を思い出せるものは幸せなんだよね(*^。^*)

園長さん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

そうだよね。
神々様から教えは受けても、実際となるとまた別。
苦労も相当でした。
茂吉も藤平の見返りを望まない姿に心打たれたり、
慰められたりしていました。
何より、愛された経験って大事だよね。

三吉のこれからに期待したいです。
v-410

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

なかなか、厳しいですね。とくに親と2度と会えないなんて、とてもつらいです。ほんと娘とは衝突して、憎たらしいですが、もし、娘が何かを目指してて、そのためには、親と会えないって言われたら・・・。子供は未来を考えられるので、もしかして耐えれるかもしれません。親の方が、子供の為って思ってても、2度と会えないなんて、身を切られる思いです。もし、お役人になったとしても、その姿は、見れないんですよね。やっぱりつらいかな。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

こんばんは。

三吉さんとお父さんの会話は楽しそうで良いですね。^^
仲の良さが伝わって来ます。

「地縁・血縁を断ち、清廉潔白(せいれんけっぱく)で理(ことわり)を成す」
というのは、凄いなと思いました。
でも、お役人には、それ位の厳しさがあるのが理想かも・・・とも思えます。

三吉さんは、どうするのでしょうか・・・。



むらななさん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

ですね。
本人の強い意志だけではない、何かがプラスされてそうなるのです。
生半の者にできる仕事じゃないだけに。

そして親の辛さを少しだけ慰めるものは、
選ばれた我が子が尊い仕事をする。
これだけかもしれません。
v-390

リュリュママさん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

そこまで恵み子達が、身を正しているから民は従うのでしょうね。
意志も並ではありません。
三吉はこれからですね。

この親子の口喧嘩は名物にすらなっています。
いつも世の吉が負けます。
それでも明日になれば、懲りずにやっている。
二人ともけっこう似ている。
v-391

新たな展開がくり広げられていますね!
恵み子ってたいへんなのですね!
でも、三吉ならば、きっと、大丈夫!
絶対に大丈夫です
目標に向かってファイトだよ!!
でも、再び会えないって・・・
私なら耐えられるかしら・・・?

こんばんはー

 恵み子大変そうです……
 ロクデ梨&ナマケ桃な私には到底出来そうにありま銭~

 この国で言うと、皇室に繋がるものがある気がします。
 世の中の為に普通の人よりも多くの制約を受けると言う点で似ている気がしました。
 皇室に嫁いだ方も家族や俗世間とは殆ど隔離される様子ですし…… 
 気のせいだったらゴメンナサイ~

きらたるさん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

三吉は元気もいい、明るい。
どんなことにも諦めない。
強い子だけど、やはり六才の幼子。
これからですね。

別れは辛い。
親は身を切るようでしょうね。
宿命だけど、切ないよね。
v-390

由ちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

ププ
あれは唯の口喧嘩だから。
あー言えばこう言うのが世の吉と三吉。
二人ともナンダカンダ言いながらも、
そっくりなんだよね。
変な処が似るのも親子なんだと思う。

そっち関係の話はモニャモニャなのである。
色々と言いたいがやめとこう。
v-391

特別な生き方って難しいね

三吉も、その生き方を選ぼうとしている。
選ぶのは自分・・・くいの無い選択をして欲しいと願うばかりです。

頑張れ!三吉

・・・でも、百回生までお勉強・・・地獄かもi-282

レオ、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

だね。
個として考えると、惨い部分もある。
だけど国としては、そんなニャン物も必要なのね。
究極の奉仕。
そんな精神の持ち主を欲している。
それだけ誉れある仕事でもある。

茂吉がいるから大丈夫。
v-410

三吉と世の吉のやり取りがとても楽しいですねぇ~。
反面教師なのかもしれないけど、あんな父ちゃんも味わいがあって、いい!

しかし、「恵み子」って、そんなにたくさんの試練があるんですね。
寿命がないのを喜んでもいられない・・・。
でも、選ばれたからには、ここで一念発起するのも男!
三吉、がんばれ~~。
でも、まだもうちょっとかわいい仔猫で、両親に甘えさせてあげたい気持ちも・・・・。
親視点でみたら、やっぱり寂しいですねぇi-241

かわいい三吉のこれからを、楽しみながら見て行きます^^

limeさん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

世の吉はいつも凹まされるから、本気になって怒ったりして。
親なのにねぇ。
三吉も遠慮なし。
いつもこんな会話をしています。

ですねぇ。
納得する親がいるわけがない。
つらいとこ・・・
v-390

試練を乗り越えられるまで、何度でも繰り返し訪れる。
ちょっと考えただけで、過酷なイメージですね。
何代にもわたって同じ事があるかもしれないなんて。。。
私は何回繰り返せばいいのやら。

さやいちちゃん、いらっしゃーい!

こんにちはーv-411

だけどさぁ、自殺をすると一人その場所に留まり続け、どこに行くこともかなわない。
そんなのは嫌だろう。
それよりはいいかなと・・・
考えの違いなんだろうけどね。
この世界は諦めないのが基本なのかな・・・
よく説明できないけどね。
v-410
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Author: のくにぴゆう
猫国の住民達の物語を書いています。
作者はコメを食べて生きてます。
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