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第八章 お蜜再び 銀毛九尾のお蜜2


前回

木平とお蜜の二人は美しく変身した。それは以前とは比べられないほどの美しさだった。身を粉にして働く事により、他者から信頼される二人に、揺るぎない自信と誇りを齎(もたら)した。

木平は薬売りになり旅立ち、お蜜は銀毛九尾となっても小間使いとして毎日を生き生きと過ごしていた。そんなお蜜をガスは暗に促(うなが)す。


はじまり、はじまり


「ふああふあ。わしはのぉ~、お蜜様は狐国にお戻りになるべきだと思いますのじゃ。今のお蜜様ならこのガスが太鼓判を押します」

「だってあたしは、お姉様に必要とされているかどうかも解らないんですもの、、、」

「まだそんな事を言うとる。けしからん!うッ、うん・・・危うく騙(だま)されるとこじゃったわ。お蜜様は『修行が足らぬから、もちっとここで働くがよい』と、言わせるつもりじゃったな?本当にけしからん奴じゃ」

お蜜は可愛い舌をぺろっと出してる。

「だって、、、不安で・・・」

「何を言うとる?今の光り輝くお蜜様はどこに行っても恥ずかしくない王族じゃ!」

「煽(おだ)てても聞かないーッ」

「なんと言う頑固者じゃ!呆れ果てたお蜜様じゃのぉ、、、」

そうは言っても、ガスはやはり嬉しい。ガスとて手離したい訳ではない。ガスにとっても大切な存在だ。

「そうじゃ!お蜜様はあちらで病院を造ればよかろう。月狼をやろう。あいつなら【狼格】【知識】も充分だし、きっとお前様の助けに成る」

「どうしても行かせたいの?」

「行かせたくはないのが本音じゃ。だが強いて云うなら嫁に出す気分じゃな」

「あたしよりずんと若い癖に」

「致し方あるまいて。どう見てもわしの方が年寄りに見えるのじゃもの」

「損だねぇ」

「何を言うとる?一度年寄りになれば、それ以上は年寄りに見えんから少しは得しとるわ」

「そんな得があるなんて知らなかったわ!」

「ふんじゃ、わしかて木平のようにぴかぴかの色男になるかも知れん」

「はい、はい、期待してるわ」

「わしかて、女子衆にキャーキャーと、、、」

「ガスが言われてたの?」

「い、言われてみたいな~と、、、一度くらいはのッ」

本来なら畏(おそ)れ多いことだが、ガスはお蜜と話しているとつい亡き妻と軽口を言い合いながら楽しく暮らしていた時を思いだしてしまう。

誰にでも【先生】と呼ばれるだけになると寂しかった。何か孤独感を感じていた。だがお蜜は二人になると平気でガスと呼ぶ。

『馬鹿ガス~』等ととんでもないことも平~気のへのざ。ガスはそれが嬉しかった。

お蜜はガスに考えておくとだけ返事をした。お蜜とて考えていない訳ではなかった。自分が少しづつ変化していくのがわかったのは、レレに言われてからだった。

挿絵参照↓↓↓  絵をクリックすると大きくなります
kagami.jpg

驚いて久しぶりに埃(ほこり)が被った鏡台の覆(おお)いを取ると、いつの間にか眼鏡が要らなくなっていたし、鏡には美しい藤色の猫ではなく、光り輝く銀毛で覆われた 翡翠(ひすい)色の目を持つ狐が映っていた。

「藤色の猫ならばここに居られるのに・・・」

本来の姿が狐なのだから狐に戻るのが当然なのだが、お蜜はやはり猫で居たかった。猫になってからのお蜜は、いろんな経験をした。

鏡を見るまでは、元から猫だったと思う程に猫になっていた。お蜜が猫にこだわるのも無理もない。すでに猫になって何百年も経っていたし、猫国に来てからは辛い事もあったが総じて楽しかった。

狐国が遠い異国に感じるくらい猫国に馴染んでいた。今はこの暮らしに満足しているし、狐国の事を考えたくはなかった。だが、今までのお蜜とはやはり違っていた。

以前なら知らんぷりできた事が出来なくなっていた。他者から必要とされる生活をしていく内に付いた自信は、お蜜に揺るぎない誇りを取り戻させた。狐国の王族として民に奉仕できる者になっていた。

己が満たされていないのに、他者を満たす事など出来はしない。不足を思う己に、他者を思いやる気持ち等持てようも筈もない。

今のお蜜は、様々な試練と患者に奉仕する喜びを知る事により、本来あるべき姿に戻った、、、と云うよりそれ以上になっていた。お蜜は姉であり、狐国の王である【お風】を充分補佐できる程に成長していた。

そんなお蜜はガスに別れを言い出せずにグズグスしていた。ガスに言われるまでもなく、わかっているから、ついお茶らけて誤摩化して来てしまってた。

だがそんなことをいつまでも続けられる訳がないのである。わかりすぎる程わかっていた。

「だけど、、、もう少しだけお蓑でいたい・・・」

虚しい独り言を言った。それから三日もしないある日のことである。貞達が大挙してやってきた。






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おはようさん^^

 お蜜はガスよりも年上なんだ。

いよいよ本来の姿になって、お風とともに

狐国を支えていくんだねi-179



おはようございます

嫁に出す心境、なんかわかるなぁ~

お蜜の成長は嬉しいけど別れは辛いものねぇ~

木平とも逢えなくなっちゃうのかなぁ~?

お蜜には狐国で頑張って欲しいし

複雑~

どーちん、いらっしゃーい!

おはよーv-411

もちろんだよ、婆も婆・・・ウルトラ婆だに。

お蜜 「何か言った?」

    「耳は耄碌してないねぇ~~」

お蜜 「もう一辺、言ってみやがれ!ギッタンギッタンにするぞ!」

v-399

お蓑より百倍怖い。

あこがれや妻さん、いらっしゃーい!

おはよーv-411

何れ来るものだけどね。

善くも悪くも印象深いお狐。

ガスも木平と同じ、終生の友になります。

お蜜はかけがえのない本当の宝を得たのでしょうね。

v-410

こんにちは^^

ありゃ・・・・・
最後がちょっと残念じゃった。

私は、狐国に帰る前に、お蜜の方から貞達の所に行きかと思ってた。
それは、「お蜜としてしなければならない事」だと思ってたから。

でも、ま、いっかv-290

こりゃいよいよこの章も佳境だねぇv-398

お~~、流石に美しいお姿になりました!^^

気品を感じますね♪目がとっても魅力的です。

ガスとお蜜のやり取りは素敵ですね。お互いを認め合って、そして甘えられる、
素敵な関係が成立したんですね。(=^・^=)

おりゃ?ガスよりお蜜の方がずっと年上だったんだ!(? ?)

しかも、遂に見つかっちゃいましたか、次回は動きがありそうですね!(^∇^)

お蜜の物語もいよいよ佳境に入ってきましたね。
狐より猫がいい・・・当然です。

最初から全部目を通しました。
物語の先行きがとても楽しみです。

こんにちは^^

なんだか、お蓑だったころの姿が懐かしかったりするマダムです。^^
妙に気に入ったキャラでした。(=ΦωΦ=)

でも、前進していってほしい。
もっともっと、いっぱいやらないといけないことがあるんでしょうね。

こんにちは。

良かった良かった。
お蜜は本当は分かってるけどでももう少し…って。
きっと今度は真っ当に真っ直ぐに進んで行けますね。
お姉さんの手助けが出来ますね。
これからのお話が楽しみです。

貞さん達は 今のお蜜様を見て
猫国のお蜜様だってわかるのかなぁ。。
すったもんだしても いろんな思い出があるだろうから
みんな 涙、涙だろうね。
でも それはきっとあったかい涙だね♪

お蜜は自分を本来あるべき姿に戻してくれた
ガスと別れたくなくなったのかしら?
なんだか、年下とはいっても、お父さんみたいだものね~。
さあ、お話はこれからどうなるの~?

蘭、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

だめかね。

ププ。

お蜜がしなくてはならない事があるよね。

でもしてるよv-392

そうでなくてはおかしいものね。

蘭は鋭くて叶わんわ。

v-410

ルビィさん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

ドアップと思っても、画力がついていかず、もんもんと。

二枚目にして何とか、まあまあになりました。

目が命のひな人形みたいでござる。

ププ。

ガスとお蜜は、師弟関係というのもちょっと違う。

なんともいえない、いい友達になっているのかもしれません。

v-410

まりんママさん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

おおーー、早いなぁ~~

パソで物語を読むのは、とても目が疲れるもの。

本当にお疲れさま。


猫族の優しさは特別なとこがあるから、

五黄と藤平の国だけあるんだよね。

今度はお蜜が狐国をそんな温かみのある国にすればいい。

v-410

マダム猫柳さん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

マダムに気に入られたら、お蓑だったお蜜も本望でしょ。

お蓑は描くのが楽でしたぁ~~

本当はもっと不細工にしときたかったぁ~~

けけ、そうもいかず。

ある意味、残念でござります。


今のお蜜なら、きっとやれると思います。

v-410

ryuさん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

苦労したから、そう思うのかもね。

そして離れ難いものがあり過ぎるものね。

お蜜はそれだけ成長したのかも。

ガスが一番寂しいかも。

v-410

園長さん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

もうそれはすごいです。

今は言えないけど。

あれまぁ!みたいな。

貞達は嬉しくもあり、哀しくもあり、もういろいろです。

v-410

きらたるさん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

走馬灯のように思うでしょうね。

それほどイロイロあったものね。

成長って嬉しくもあるけど、少し寂しい。

ガス学校を卒業する生徒みたいなものかも。

素晴らしい恩師とは離れ難いよね。

v-410

びゆうさんこんばんはー

 猫、名残惜しいんですね~
 ガスさんの事も……大きく成長したことで随分と遠いところに来たような気持なのでしょうか?

 たまに、昔の姿と本当に遠く離れてしまったと思う時がありますね~
 世の中も大きくの姿を変えました、そしてこれからも変化していく。
 懐かしい景色がどんどん離れて行く、そう感じたりする最近の私です。 

由ちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

懐かしむほど愛情を持てるようになった。

それこそ、成長の証なんだよね。

過ぎてしまったものは戻しようがない。

だけど、心には鮮明に残るもの。

あの道、この街、あの山と。そして懐かしい顔、顔、顔。

忘れなければいい。

v-410

こんばんはー☆

おだてても聞かないって言ったお蜜さんにビックリしました。。。
何という成長ぶり!!
ガスさんのもとを離れたくないという気持ちが切ないです。
ほとんど居場所のようになっていましたものね。
でも、お蜜さんの立場がそれを許さないのですね。

深い物語です~。

姿は元に戻ったけど、心は別人になったね
さぁ後は今の自分を見せる勇気だけかな?

頑張れお蜜!
今のお蜜を見解してもらえれば居場所はあるはずだよi-236

ゆささん、いらっしゃーい!

おはよーv-411

確かに居場所だよねぇ。

始めて地に足がついた場所。

お蜜には特別だものね。

わかっているからこそ、離れ難いのかもね。

v-410

レオ、いらっしゃーい!

おはよーv-411

生き方を変えたら、何もかも変わるものなんだよねぇ~~

お蜜は実感しているでしょうね。

経験して得たものは本物。

本物になったお蜜に恐れるものはないと思うよ。

v-410

おはよ

お密さまも復活!
これから生まれ故郷の狐国へ戻るんだろうね・・・

とうとう、ガスの所を卒業ですね。でも、わかってるけど、別れるのはほんとつらいですよね。別れがあって、新しい出会いもありますよね。また、乗り越えて頑張ってほしいです。心も美しくなり、外見も心と同じように美しくて、うらやましいです。

おはようございます~~♪
お蓑さん美しくなりましたね。
あの姿とのギャップが凄いです。
やっぱり狐になったお蜜様は狐国に帰らなきゃいけないんですね。
なんか私まで猫国にいたような気になっていたので寂しい感じもします。

花のよう

美しくなって、白い花びらのようですね。
眼がまた綺麗☆(泣いちゃってるけど・・・)

猫国にいたいけど、そうはいかないということがわかっているのですね。さすが王族。
貞達が来て何が起こるのか、また楽しみです。

かぶちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

だね。

これからは貞達との話になります。

ニャコニャコと五月蝿いでござる。

v-410



むらななさん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

お蜜は本物になったから、視野が広くなりました。

貞達との関係も以前とはいい意味で変わります。

変わらないのが貞達です。

ニャハハハ

v-283

りんださん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

ですね。

これからは卒業式になりますね。

お蜜も何気に感じ取っているのでしょうね。

心は残る・・・されど行かなきゃならない、これがお蜜の生きる道。

浪花節が出てきそう。

v-410

nekomocaさん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

まぁ、すてきな表現。

詩人やなぁ~~

そんなステキな事を言われたら・・・舞い上がっちゃうね。


相変わらずの貞達子分はカワユイですよ。

v-410

とりあえずポチしといたです。

お蜜さんにとってのモラトリアム期間はもう終わったのではないでしょうか。

というか、早く帰らないと狐国のほうがえらいことになっているのではないかと……。

ポール、お帰りなさーーい!

こんばんはーv-411

調子は良くなったのかな?

無理してんじゃないの?

治す時にきっちり治さないと長引くよ。

回復したのならいいけど。



ププ、さっさと帰ったら話が終わっちゃうよ。

けけv-14

旨いこといかないとね。

お蜜の晴れが少しはないと、ね。

こんばんは

読み逃げですいません~

「気付いて変わる」…簡単なようで実は簡単ではないことですよね。経験はかけがえのない宝物です。お蜜さんはこれからもっとたくましく立派になるんでしょうね…。

いずきちちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

だね。

経験しないと本当はわからないものね。

お蜜も身に沁みていると思う。

逞しい女になったよ。

なんたって土の上で寝れるからね。

これは強みだね。

ププ


読み逃げなんて思うことなか、私もあるもの。

体調だったり、疲れていたり、いろいろ。

それこそいろいろなんだもの。

これは物語、読んでもらう事が何より嬉しいの。

気にしなくていいニャン。

v-410

なかなか葛藤というものはありますよね。
元の方がよかったのか、それとも前の経験を生かして前に進み続けるか。
過去があるからこそ、現在がある。
現在があるからこそ、未来がある。
過去から未来までは一直線に進んでいますからね。
お密さんにはそれを生かしてほしいですね。
どうも、LandMでした。

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このコメントは管理人のみ閲覧できます

LandM(才条 蓮) さん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

くたびれゾーンに入っていて、ダラダラしております。

コメ返が遅くなってしまった、ごめんなさい。


お蜜もきれいな猫やばっちい猫といろいろと経験しました。

それは狐国では絶対に無理だったでしょう。

これからは尊い経験を心張り棒にして頑張れると思います。

v-410

カギコメちゃん、いらっしゃーい!

こんばんはーv-411

ププ、変な奴、さっさと行きなさいよ。

ネットはオモロいよね。

いろんな友達に会える場所。

私もそう思う。

v-391

完全にお蜜復活ですね
木平も行っちゃったし
お蜜も戻るのかな?
でも、もう少しお蓑を見たかったかな^^

よしさん、いらっしゃーい!

こんにちはーv-411

ですね。
お蜜もそう思っていたでしょうね。
狐になればなったで、厳しく険しい妹女王の道が待っています。
ですが、それが本来のお蜜が進むべき道。
見守って下さいね。
v-410
プロフィール

 のくにぴゆう

Author: のくにぴゆう
猫国の住民達の物語を書いています。
作者はコメを食べて生きてます。
コメくださ~~い!
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