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クルミ 30 戸の宿

前回

コノミに何が何でも会うと決めたクルミ。今はまっしぐらに突き進むだけだ。


はじまり、はじまり



一方、茂吉達はどうしているのだろう。
蟻の帝子と知らせ蜻蛉の紙次が戻り、帝子から報告を受ける。

「茂吉様っ、クルミ様の行った先がわかりました!

「早く、早く言いなさい!

「はい。何でも足跡が戸の宿周辺にあったそうです。でも不思議な事に何歩か歩いただけのようでその後足跡はなく、何処に行ったのかもわからないようなのです。とにかく其れきりで消えてしまわれているそうです。今、周辺にも探りを入れておりますから、明日中には知れるかと」

!!、戸の宿とは一体どういう事でしょう」

「父様先生、もしかしたらクルミは勾引(かどわ)かされたのでは?」

「おお、だから紋次の糸でも探りようがなかったのかもしれない。何か駕篭とか袋に入れられていたのかもしれない、、、可哀相なクルミ...こうしてはいられない!さっそく戸の宿にいきましょう!」

はい!あたしもお供を致します」

「茂吉様、戸の宿周辺としかわからないままでは・・・」

帝子が慌てている二人に言う。

「帝子、大丈夫ですよ。もしクルミを勾引かす様な悪い奴らでも野宿は避けたいでしょう。まだ夜は冷えますしね。それにあそこには宿が有ります、きっとそこに泊まったのでしょう」

「流石は茂吉様です。帝子は惚れ惚れします♪」

「ふふ、帝子は可愛い事を言います。紙次もさぞや疲れたでしょう。色々と苦労を懸けましたね。さっ、もう休みなさい。ありがとう」

二人は外に出ると茂吉は早速、雲階段を呼び寄せる。その時急いで駆け寄って来る者が居た、三吉である。

父ちゃん先生ーッ!紫郎兄ちゃーん、何処に行くのぉーー?」

「おお、どうしたのです?もうネムネムの時間ですよ」

「寝てなんかいられないよ!おいらだってクルミが心配で心配でしようがないんだものぉ」

「三吉や、どうやらクルミの行方がわかりそうなのです。今少し辛抱してお待ちなさい」

イヤだぁー!おいら、きかないよ、絶対に一緒に行くもの」

「いけませんよ、そんな我が儘は」

「紫狼、三吉も心配なのでしょう。仕方ないです、連れて参りましょう」

「本当!?わぁーい!おいら大人しくしているよ」

「父様先生は三吉に甘いのですから。ふふ、わかりました」

茂吉達は雲階段に乗り、急ぎ戸の宿へと向かう。戸の宿では狸の殿次が茂吉達の来訪にひっくり返って驚き、この宿では最高級の部屋に通される。

挿絵参照↓↓↓  絵をクリックすると大きくなります
tonojyuku.jpg


嬉しそうにお茶を出す殿次は、まるで狸が変わったよう だ。来訪の意図を知るとクルミの事について詳しく話す。クルミをクルミ姫と呼び、荒くれ達も今は教えてもらったオオバコ汁を売る事に精を出し、まともになっていると感謝をしていた。

茂吉から【恵み子】であると聞かされ二度驚く殿次は、すまなさそうにテレとトチが蓮台を作り、クルミを乗せ猫宿に向かったと云った。

「なぜ、猫宿なのですか?」

「へい、何でもクルミ姫の姉様がいらしゃると云う話しでしたが、其れ以外はとんと...」

「ねえ、クルミが言ってたけど、姉ちゃんが郭ってとこに売られたって」

三吉が口を挟む。

「なるほど。クルミの姉は猫宿のどこかの郭に売られたのかもしれませんね、、、だとしたら紫狼、あの子を連れて来た時にキナと云う河童から何か聞いていませんでしたか?」

「迂闊(うかつ)でした。何も聞いてはいません、ただ、売られたとしか・・・あっ!キナは今、猫宿におります。狸宿ではうまく商売がいかないので、猫宿に店を出したとこの前手紙が届きました。父様先生、さっそく猫宿に参りましょう!」

普段の茂吉なら、町の者が驚くので雲階段は成る可く目立たないようにするが、今回は気が急くので町の中心に雲階段を着けた。下りて行くと既に町の者達は平伏して控えている。

大相撲大会の時に茂吉に怒られていたので、茂吉の姿を見ると急いで平伏(ひれふ)した。知らせを受けた町の顔役も急いで現れる。

「も、茂吉様ッ!いかがされたのでしょうかッ!?」

顔役の点吉は大相撲大会の時の騒動を、いとも簡単に治めてしまった茂吉に敬服しきっている。

「ああ点吉、すまないね、気が急くものだから、こんな町中に下りてしまって」

「とんでもございませんいついかなる時も茂吉様のご来駕(らいが)を喜ばぬ猫宿の者はおりません!」

「ふふ、皆に畏(かしこ)まれていると話しも出来ませんよ、さっお立ちなさい」

「とんでもねえ」

点吉のそばにいる者が言う。

「あれから町中の掃除は町内ごとに当番制にしやした」

「ふふ、其れは素晴らしいですね」

「父様先生、ご用件を」

「ああ、そうでした。点吉、こちらにキナと云う河童が店を出していると思うのですが、どちらです?」

「はて?お前達知ってるか?」

「ああ、それならつい最近できたおかまバーですよ」

「どちらです?」

「へい、ご案内いたしやす」

茂吉達一行は、ぞろぞろキナの店である《バー黒河童》の前に着く。




つづく


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