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クルミ 13 恵み子学校

前回

生意気な口を聞かれた狐達は、怒って追いかけてきた。紫狼を騙そうと必死の三吉。さてどうなるやら

はじまり、はじまり


「やっとお出ましかよッ

「それはすみません、お待たせしたようですね」

ふん!ここに薄緑の子猫が入っただろッ」

「そいつに用があるんだよッ!さっさと出しなよッ

「三吉に用ですか?」

「三吉って言うのか?あのクソガキ!

「そのガキだよッ」

「あたし共の身内です。何かあるのでしたらあたしが聞きましょう」

そーかい!あのクソガキったら、あたしらを恵み子の学校に案内するように言われたら爪立てて手を握りやがるわ、『痛いっ』て言ったら、『大人のくせに』弱虫だの何だの言いやがって、あんまり躾が悪いから尻でも叩いてやろうって追いかけて来たのよ!」

「ほほほ、それはそれは、それでは後でお尻を叩いておきましょう」

「あんたにしてもらわなくたって、
あたいらがしてやるよッ!

「ほほほ、その汚い手で三吉に触れようというのか?」

なんだってぇーッ?もう一辺言ってみやがれッ!」

「ここは恵み子の学校がある神聖な場所。お前達のような者の来る場所でない」

「なんだって!えっ?ここは恵み子の学校なのかい?」

「そうです」

「それなら、知らぬ間に来てたんだよ」

「そうみてえだな」

「そしたら丁度良いさ。ここには紫狼とかいうクソ狼がいるだろう?そいつに用があって態々来てやったんだよ!出しやがれッ!

「何のようです?」

「ふふ、クルミと言えばわかるだろうよ~」

「紫狼、紫狼」

遠くで茂吉が呼んでいる。

「はい、今参ります」

「へっ?てめえが紫狼かッ、すっとぼけやがって!

「名乗る謂(いわ)れもありません」


何だとーーッ!!


「紫狼」

「はい」

紫狼は今にも掴み掛かろうとした男狐の間をするりと抜けると茂吉の元へ走って行く。二人の狐は後を追うが、すでに三吉を追いかけるのに体力を使い果たしているのでヨレヨレ足がもつれている。校舎の前にいる茂吉と紫狼が話し終わってもまだ二人の元には辿り着けない。

挿絵参照↓↓↓  絵をクリックすると大きくなります
gamandes.jpg

「紫狼、いいですか、堪忍ですよ」

「はい、父様先生」

「あたしは校長室にいますよ」

「はい、わかりました」

茂吉が校舎の中に去ると、やっと狐達がやってきた。

「ハアッハアッ・・・ったく、すばやいぜ」

「本当だよ」

ぜいぜい


「体が相当に鈍っているようですね?」

五月蝿いッ!それよか、クルミの事どう始末をつけるんだよッ」

「親の面目、どう始末をつけるんだよッ!」

「ほほ。あなたは、いつクルミのてて親になったのですか?」

「・・・・」

「五月蝿いねッ、あたいと結婚したんだから、れっきとした、てて親だよ!

「そうですか、それでは中にご案内します」

「やっと話しをする気になったのかい?」

「端からそう言いなよ」

紫狼は取り敢えず待合室に連れて行く。

「こちらで少々お待ちを」

「けッ、逃げるんじゃないよッ!

紫狼は怒りで毛が逆立ちそうになるのを茂吉に言われていたので我慢をした。校長室に入ると、茂吉がにこやかに迎える。

「紫狼、コーヒーを飲みなさい。落ち着きますよ」

「いりません

「何をそんなに腹を立てる?お前までその様に興奮していてはいけませんよ」

「ですけど」

「ふふふ、いいから飲みなさい。それからこちらに連れて来るように」

紫狼は仕方なくコーヒーを飲んだ。

「父様先生、あんな奴ら追い出せばいいのです」

「そんなことをしても又来るだけですよ、いいから連れて来なさい」

「・・・」

紫狼は不満気に部屋を退出すると待合室に向かう。待合室の椅子にふんぞり返っている二人の狐を睨(にら)みたいのを我慢して言う。

「こちらにどうぞ」

「おい、こっちに来いとよ―」

「あ~ら、さんざ待たせておいて、茶の一杯も出ないんだね~?」

紫狼は怒りを堪えもう一度言う。

どうぞ、こちらに」

「ふん!聞こえてるよッ!あんた行こうよ、子供を誘拐しておいて何だよ、偉そうにッ」

「俺がビシっと決めてやるよ」

さて、どうしてクルミの居場所がわかったのだろう?...

キナはあれからクルミの親の隣に店を持っているのが嫌になり、狸宿に引っ越している。紫狼はとうに忘れていたが、キナに送り返した花篭が原因だった。

キナを喜ばせるのが徒(あだ)になってしまった。花篭に入れたのが鈴蘭百合だったのが全くいけなかった。何と云っても極楽山脈にだけ咲く、希少な鈴蘭百合の花だったから、近所の者が見に行く程だった。

母親は悔しかったが野次馬に紛れ見に行く。『こんなに!?』と云う程、溢れるくらいに沢山の鈴蘭百合が盛られていた。こちらの店にまで、うっとりするような香りが漂って来る。昔一度だけ嗅いだ事のある鈴蘭百合の香り...

自分の店の客にいくらねだっても高くて買えないよと言われていた鈴蘭百合なのである。それがあのくたびれおかまの元にあるのだ。キナの得意満面な顔は見るのも汚らわしい。

許せなかった...鈴蘭百合ごと火付けをして燃やしてやろうと思う程憎たらしかった。その内に、おかま河童は、挨拶一つなく出て行った。それがまた腹が立つ。




つづく




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