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第七章 オロとキュー助 オロの物語2

前回
もう一つの沼で、大きな蜆がとれて喜んだのもつかの間、沼の主である河童が現れた。始めて味わう恐怖、無我夢中で逃げた、恐ろしさから二度と行くまいと心に誓ったオロだった。



はじまり、はじまり



「ふぅーん」

「それからの俺はさすがに懲りて川にも行かなかったんだけど、日銭の商いになるから止められないし、もう河童は出ないかな~なんて、思って早起きしたのよ。

そして戸を開けて外に出たら居たのよー!」

「だッ、誰がッ?」

「あの忘れもしない河童がよ!」

「どうしてー?」

「俺も驚いたが奴も驚いたらしい!俺の家まで来て、尻小玉取ろうとしやがる!って思って、相手が河童なのも忘れて殴り掛かったのよ。

河童は抵抗もしないで俺に『違うっ!そうじゃないッ!』って言うんだよ。
俺も少し冷静になって『それじゃ何しに来た?』って、、、

そいつは『キロ』って名前の河童で、あの双子沼に住んでるんだって。あの沼が双子沼っていうのも知らなかったよ。

それで何でもあいつは普段、二つの沼を繋ぐ川を通って行き来をしているんだけどこの前の大水で大きな岩がその川に落ちて来てしまってどうにも行き来が出来なくなって、ほとほと困り果てていたんだとさ。

それで俺の父ちゃんの噂を思いだしたらしいのよ」

「なあにそれ~?」

「俺の父ちゃんは近在に並ぶ者なしと云われる程の強力(ごうりき)なんだよ」

「へーッ!」

「そんでキロは俺の父ちゃんとは知らないで頼みに来たらしいのよ。
まあ、話を聞けば気の毒なんで、俺は父ちゃんに口添えをしてやった訳よ。

キロはえらい喜んで、俺の尻小玉を抜こうとした事をぺこぺこ謝って面白かったよー。
それから父ちゃんとキロと双子沼に行ったわけ」

「それで、それで?」

「キロを先頭にして歩いていくと、鬱蒼(うっそう)とした獣道(けものみち)に出たのよ。
父ちゃんと俺は怖々ついて行くと、どこにあったんだろう?と、いうような場所にゴンゴンと勢いよく流れる川があったんだ。

普通の人間には気が付かないようになっているらしいのよ。
其の川はさ、小さな川なのにけっこうな速さの流れでさ、キロが指差した場所には大きな岩が水流を押し分けるようにして真ん中にデーンと座って邪魔してるのよ。

父ちゃんはそれを見て、岩を退かすのはなんとか出来るかも知れないが、水があるから一人では無理だって言うわけよ」

「それでどーしたの?」

「キロは『水の心配は無用です』って言うと、川の上流に向かってサッと手を翳す(かざす)とピタッ!って川の水が止まったんだよ!!その時はオッどろいてさー、父ちゃんと二人口をあんぐり開けてたよ。

挿絵参照↓↓↓  絵をクリックすると大きくなります
kironotanomi.jpg


キロが急いでくれ!ってんで、父ちゃんは意気込んで大岩に取り付くと、『うゥゥーんうぅぅーん』唸り出した。顔が真っ赤になる程に力むと、ごそごそっと大岩が動き出し、すっかり大岩を退かした!さすがの父ちゃんもへたばっていたよ」

「わーッ、大変だったね!」

「キロはこれで双子沼を行き来できるって大喜びしてた」

「良かったね~」

「それで俺と父ちゃんが帰ろうとしたら、キロは『お礼がしたい』って言うのよ」

「へーぇ」

「キロが大きな蜆を差し出すのよ。俺が蜆ならいらないよって言うと『蜆じゃない』って、、、とにかくその『貝を開けてみろ』ってね。開けると白い軟膏が入っていたのよ。

その軟膏は【不思議膏】と云い、傷口に塗ると痛みが取れるんだって!俺達は半信半疑でそれをもらって帰ったのよ」

「いいのもらったね!」

「うん。確かに良く効く軟膏で、とても助かったよ」

「それで?」

「それから俺とキロは仲良くなったんだよ。色んな話もするようになって、俺の尻が固い理由を教えたらひっくり返って笑ってたよ」

「頭いいよね~」

「へへ。それで話している内に何となく河童がいいように感じてきたんだ」

「なんでぇ?」

「キロを見ていてさ、生き方が自由に思えたのよ。俺なんか小さな家にたくさんの家族とひっついて暮らしてて、
俺は寺子屋にも行けないで毎日蜆採り、、、わかってはいたけど嫌になっていたんだよ。

それである日、キロに『河童になりたい』って頼んだのよ。あいつは少しだけ悩んでいたけど、お前が望むなら叶えても良いけど少し時間が欲しいって」

「それで、それで?どーしたのぉー?」

「しばらくキロの姿が消えていたんだ。





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