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第六章 天翔猫 お勝手トリオ3

前回

うーてんから、桜水の由来を聞いた桃吉は、一層、桜水が美味しく貴重なものに思えた。
住まいにしている桜の古木と交流するうーてん、それをごく自然なことのように話す。
桃吉はこの世界が、益々好きになっていく。
突然、現れたさーてん。きらびやかなその姿に圧倒されつつ、男だと知って驚く。
のそりと入ってきたぐーてん。のんびりとした雰囲気を桃吉は好きになった。



はじまり、はじまり



「ぐーてん、あたしがあげたシャンプー使ってるの?」

「使ったでやんす。蚤(のみ)取りシャンプー」

「いつよ?」

「ひと月前でやんす」

「きゃーッ!もうッ!毎日使うのよッ!!」

「そんなに使ったら無くなっちまうでやんす」

「無くなったら、いくらでもあげるって言ってんのに、ケチンボなんだからッ」

「もう勘弁してやんなよ。さーてんは五月蝿いんだよ」

「あたしはね、同じ天狗仲間として一人だけ汚いのが嫌なのよ!」

「ぐーてんは汚くないよ」うーてんも庇(かば)う。

挿絵参照↓↓↓   絵をクリックすると大きくなります
iketerusannin.jpg


「いいえ!バッチイです!あたしがいくら言っても聞かないんだから」

「もう、うーてん嫌になっちゃうよ。さーてんはぐーてんにいつもこうなんだから...」

桃吉はあっけに取られてぼーッと見ていた。

「あ~、ぐーてんの大好物の胡桃パンの匂いがするでやんす~」

ぐーてんは、さーてんに文句を言われるのが慣れっこのようで気にもしていない。

「さすがにぐーてんは土竜(もぐら)だけあって鼻が利くな」

「へへ、唯一の取り柄でやんす」

「あら気が付かなかったわ」

「さーてんは香水つけすぎて、俺の胡桃パンの匂いも分からなかったんだよ」

「さーてんも、ノン吉の胡桃パン食べたーい!」

「ちゃんとお土産に用意してあるよ」

「ぷぷ、桃吉がびっくりしているよ」

「桃吉よ、こいつらいつもこうなんだよ。気にすんなよ」

「えっ?は、はいっ。仲が悪いのかと思いました(汗)」

「違うのよ、あたし達って昔からなの。気にしないで~、桃吉が誤解してるじゃない、ぐーてん謝りなさいよ!」

「へっ、すまんでやんす」

「うーてんいつも思うけど、大概悪いのは『さーてん』だと思うよ」

「いいじゃないの、細かい事言わないでよッ!」

「もういい加減にして竜巻遊びをしようぜ!その為に呼んだんだからよ。桃吉にやらせたいしよ」

「ノン吉は昔から気が短いでやんす。二人も止めるでやんす」

「うーてんはぐーてん庇っているのに・・・」

「だから、ぐーてんは鈍感だって言ってるのよ」

ノン吉は一向に収まらない口喧嘩に呆れ、桃吉を促して外に出た。

「兄貴、いいんですか?」

「いいんだよ。その内に俺達がいなくて慌てて外に出てくるから」

「いつも口喧嘩してるんですか?」

「あいつら仲良しだから。いつもアーして遊んでるだよ」

「えっ!あれ、遊びなんですか?」

「そうだよ。あいつらだって普段は子分達に命令したり、世界中を飛び回って忙しいんだよ。だからたまに会うとああして息抜きしてんのよ」

「子分って、、、昨日の梟(ふくろう)とか?」

「あれはうーてん家のお手伝いしている奴らだよ」

「違うんですか?」

「違うよ。あれでも其れぞれ万単位の子分達を抱えてるのよ」

「ひぇーッ!!」

「うーてんは、この世界の夏を担当しているのさ。あいつは春の終わりになると、夏の門を開けるんだ。

そりゃあ見物だぜ!開けた途端に緑の色が濃くなって、そよ風まで蒼いんだよ。

うーてんの御陰で一気に夏になるんだ」

「へぇー、なんかいい仕事ですね」

「だけど大変だぜ、季節の見極めっていうのはさ。やり直しがきかないからね。
子分達を世界中に派遣して情報を集める。それでやっと夏の日を決めるんだからね」

「毎年やってるんですか?」

「もちろんそうさ。冬をおーてんが張り切ったりすると厳しい冬になる。そうすると春が行き渡るのに時間が掛かるのよ。

当然植物の芽吹きも遅い。なのに急に盛りの夏にしたら大事な植物が枯れちゃうし」

「そりゃそうですね」

「そうさ、さーてんも同じだよ。あいつはあんなんだけど面倒見は凄くいい奴なんだ。

おーてんが芯まで凍らせた冬を、隅々まで春にさせ、土地に眠る種を起こし、芽吹かせるんだから四季の中で一番忙しいんだよ。

なのにあいつはとても忙しいのにあーやって、ぐーてんの事をかまってるんだからある意味大したもんだよ」

「ああ、蚤取りシャンプーですか?」

「ふふ、最初は普通のシャンプーをあげていたんだよ。だけど本当にぐーてんはお風呂嫌いだから、少ししか使わなくてもいいように、さーてんも考えて蚤取りシャンプーにしたんだと思うよ」

賑(にぎ)やかに家から三人が出てきた。


「なんでうーてん達、おっぽって行っちゃうのよー」


「そうよぉ~、振り返ったら居ないしぃ」


「ぐーてん、二人の口喧嘩見てたらいつの間にか寝ちゃった」


「ふふ、桃吉。なっ、いけてるだろ?こいつら!」

「はい、いけてます!」

二人が三天狗に謝ると、すぐに機嫌が直った。




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