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第三章 とんびと鷹 見る目がない1

「あっ兄ぃよぅ~世の吉兄ぃ~もう走れないょぉ」

「何言ってんだよッ、ノン吉兄貴が見てるぞ!」

「知らないよぅ、もうダメぇぇ~」

「しょーがねぇなぁ」

世の吉は口とは裏腹に、もつれた足で五斗吉のそばに寄ってへたり込む(ヘナヘナ~)ノン吉の姿が見えないのを五斗吉に確認をさせると、やっと安心した様子で横になる(ドテッ)

「しっかし、怖かったなぁ~、あーんなにおっかなくなれるもんかねぇ!?」

「あっしなんか、一目見て気ぃ失いましたもん!あれノン吉兄貴だったんですか?」

「そうだよ」

五斗吉は恐ろしげに辺りを見回す(キョロキョロ)

「でもなんで、ノン吉兄貴はあんなに恐ろしい姿になっていたんですかッ!?思い出してもゾっとする…おぉーっこわッ(冷汗)」

「いやなぁ~、それがさ!桃吉がふざけた口を利きやがるから、叩いてやろうとしたのがさ、どーぃう加減かオイラの手がチョイと、本当にチョイとだけ兄貴に当たっちまったのょツ、

そしたらあれだ!怖いの怖くないのって(汗)お前は見てないけど、『空は暗くなる』『風は吹く』『兄貴は変わる』地の底から響くような野太い声で…『よぉ・のぉ・きぃ・ちぃ~』
オイラ、生きた心地なかったょツ~!失神したょッ(涙)」

「なんだぁ、あっしだけでなかったんだ…」

「当ったり前よ!自慢じゃねぇが、オイラは足のねえもんとお化けにはからきしなのょ」

「確かに自慢じゃねぇですね」

「ふん!はばかりながら男一匹、この世の吉様は『顔良し』『腕良し』『頭良し』の、よし良し尽くしの男よ!(エッヘン)だけどイイ男には傷もあるって。なっ、言うだろ?」

挿絵参照↓↓↓    絵をクリックすると大きくなります
yoshiyoshi.jpg


「(ん・・・・・)言わねぇです」

「そっかぁ~?まっ、そんな俺にも欠点があるって言う訳ょ、どうだ、わかったか?」

「そんな事わかりたくねぇです」

「ふむ。まっ、いいやな。処で、ここはちょいと思案どこだぞ」

「何がですか?」

「だって、ノン吉兄貴に面倒なこと頼まれちまったもの」

「そういや、ノン吉兄貴は用を言いつけたって言ってましたね、なんですか?あっしは勢いで兄ぃに付いてきましたけど」

「なぁに、藤平様に兄貴が桃の野郎を連れて旅立った事をご報告しろって。」

「なぁーる!だからお屋敷の方に走って来たんですか?そーなんですか、わかりました。そんじゃ、いってらしゃ~い」

「おい、なんで帰るんだよッ」

「だってノン吉兄貴に頼まれたの、兄ぃだけでしょ?」

「何言ってんだょっ、兄貴は二人で行ってこいって言ってたじゃないかょっ!!」

「そうでしたっけ?」

「そうだょ、お前、耳も悪いんじゃないの?」

「えぇえぇ、どうせ悪いですよー、あっしは耳『も』悪けりゃ柄『も』悪いから嫁もきませんよッ!お陰で嫁なし子なしの独ぼっちですよ!!(フン!)」

「またそれを言うぅぅ(マイッタナ~)悪かったょッ、むくれるなょ~。なッっ、この通~り、頭を下げるから勘弁してくれよぉ。ねっ、五斗ちゃん(ニコッ)よっ!五斗の兄貴!」

「やってらんねぇなぁ~、わかりましたよ。だけど、ノン吉兄貴はなんで自分で行かないんですか?」

「藤平様は兄貴の弱り目祟り目なのょ」

「なんでですかぁ?」

「誰だって藤平様の前に出りゃシュンとしちまうょ。五黄様だって藤平様には怒られるくらいだからさ」

「あっしはあんましお目にかかった事もねぇし、干物を買いにくるのは賄い頭のお滝さんだし、一度だけ遠目で挨拶したくらいですかね。そんなに怖いお方なんですか?」

「おお~、そうさそうさ、怖いなんてもんじゃないょ!お前達はどいつもこいつも行儀が悪い。口の聞き方一つなってない、里が知れるよ!ってな。こっちの話より説教が先なんだもの・・・ありゃたまんないょ(汗)」

「おーヤダ、おーヤダ、そんな事聞いたら、あっしは絶対に行きません!」

「そーだろ?誰だって藤平様には弱いのょ。オイラが酔っぱらってると思ってとんでもねぇ用事を言いつけるんだもの。でも考えてみりゃ俺達を見込んでの頼み事ょ」

「なぁーる!ノン吉兄貴は長生きだけあって見てる処は見てますねぇぇ」

「俺達には真似の出来ねぇ、長の年月を生きて来たお方ょ。そんなお方が俺達にお目をかけて下さる。五黄様だけでなく、ノン吉兄貴まで可愛がって下さる。良かったなぁ~五斗吉ょ」

「へい!」




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第三章 とんびと鷹 見る目がない2


「そういえば、お前に食われた俺の可愛い尾っぽ、今頃どうしているかな?」

「へい、さっき厠(かわや)に行って来やした。なんか腹をこわしちまって…きっと、兄貴の尾っぽにあたったんじゃないかと(チロッ)」


何ぉぉー!?
俺の可愛い尾っぽを厠にだとぉぉー??糞まみれにしやがって!ちきしょーッ、返せ!返せ!
俺の尾っぽをこんにち只今、返しやがれー!!



「(え"??)さっき、いい事言ってたから、兄ぃも中々のお方よって俺、見直してたのにー。」

「えっ、そうなの?」

「そうですよ、兄ぃは『よし良し尽くし』の男だって」

「まっ、そこまで五斗に言われちゃ~な、仕方もねぇやにぁ~(ニャヒ)」

「さすがだなぁ、兄ぃはぁ」

「よせゃい!照れちまうよぉ~、やっぱりそう思うかぃ?」

勝手にしろと言いたくなる程のあほコンビ…一向に用事を済ませる気がない。


挿絵参照↓↓↓
yonoandgoto.jpg


「五斗、いいもんやろうか」

「へい、なんですか?」

世の吉はポッケから、半分つぶれたチーズを取り出した。

「あっ、これ!ノン吉兄貴お手作りのスペシャルちーず!!食べようと思ったらなかった・・・皆食べたがってたのに・・・独り占めしてたんだ!!」(ズッコイ)

「馬鹿だなぁ、俺は後で五斗に食べさせたい一心でだな・・・」

「本当ですか?歯形がついてますけど(ジロッ)」

「・・・味見だょぉ」

「あやしい・・・」

「いらないんならいいょ、食べちゃぅよ」

「食べます!食べます!」

スペシャルちーずは口に含むと、旨味がじゅわーっと広がり、あっという間にとろけた。


うんミャーーぃ!!


世の吉は満足そうだ。二人で徳利に残っていた酒も飲み干した。

「五斗吉、見てみなょ、空があんなに青いよ」

まったく、猫を見る目のないノン吉だった。
いつのまにやら大鼾(ぐうーぅ)夜更けになっていた。

「兄ぃ、起きて下さいょ~風邪引いちまうといけねぇよ」

「あっ!いけねぇ、あんまりいい心持ちだったもんで寝ちまったなぁ」

「へい」

「あれ?兄ぃ、今時分に蛍が…」

「何がょ」

「でっかい蛍ですぜ!見た事もねえような…」

「(ムンギュ)つかまえたぁ!」


ふんぎゃーッ!!


「てめぇぇ~!オイラの尾っぽ、又食おうとしやがって!」

「あっしは蛍を捕まえただけですょ」

「だぁ~かぁ~らぁ~、五斗ちゃん。それはオイラの尾っぽなのッ」

「えぇーー!?」

「おめえが食っちまったオイラの尾っぽの代わりに兄貴が『蛍玉』というのをオイラに付けて下さっただろぅ?夜を楽しみにしてなってサ」

「あ、そぉーいや、そうでした。いいなぁ~兄ぃは~さすがノン吉兄貴は珍しいものをお持ちですょ」

「あのお方のポッケはまさに宝の山だね」

「まったくで。そういや兄い、大分遅くなっちまった、そろそろ帰りやしょう。可愛い姉さんが待ってますょ」

「ヘッ、嬉しい事を言ってさ。ちょんの間お前も家に寄ってきなょ。なんかすっかり酔いが醒めちまったぁ(フゥぅ)つまんないから呑みなおしだ。五斗!付き合いなょ」

「いいんですか?」

「相手なしじゃ、寂しいょ」

「だって俺みたいなスットコドッコイが、兄ぃのお相手したって気の利いた話も出来ねぇし、よっぽど姉さんみたいな綺麗どころがお相手した方が…」

「いいんだょ、今日はお前と飲みたいのょ」

「知りませんょ、姉さんに怒られますょ」

「そんなこと、気にすんなって。なぁに、文句なんか言ったら『このオカメ猫!出て行きやがれっ~~』ッてなもんょ」

「本当ですか?」

「おう!そうよ!さッ、行くよ」


♪上見りゃキリぃなし~阿呆らぁしとぅ~、下見て咲いてる百合の花ぁ~~♪


世の吉は鼻息荒く、五斗吉を連れて大いばりで帰って行く。(スタコラ、スタコラ)





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第三章 とんびと鷹 見る目がない3

「おぉーい、開けろ!ご亭主様がお帰りだぁぁ~


開けろっていうんだょ!聞こえねぇーのか!


早く起きねぇと戸を叩き壊すぞー!このおかちめんこ!!」



ガラガラぁ~(ジロリ)毛が逆立っているお陽。

挿絵参照↓↓↓   絵をクリックすると大きくなります
oyokaminari.jpg

「お前さん!今、なんとお言いかぃ?えっ、何とお言いかぃっ!?昼間からノン吉兄さんがお振る舞いのタダ酒を、酒樽に頭を突っ込んで『猫一倍』処か三倍も五倍も意地汚く飲んでいたそうじゃないか!えっ、どーなんだぃ!

『あんまりケチが過ぎると亭主は恥かくよ、ちったぁ飲ましてやんなよ』ダッテッえ!!お前が普段から、あたしをケチだ、ケチだって言っているからあたしが大恥かくんだよッ!!」

「だって本当じゃないかー」

「何言ってんだい!お前にお宝を持たせればアっという間に使っちまうから、仕方ないじゃないか!あたいの気持ちも知らないで~~~!
このスットコドッコイ!お前のお陰であたしゃ、生涯を棒に振ったょー!ぐや"じぃ"ーーーぃ!!」

「おッ、お陽!そんなに雷落としてんなょぉ、五斗だって居るんだしぃ(汗)」

「調度いいわ、五斗吉さんにも聞いてもらうといいさねッ(キッ!)
だいたい夫婦になるんだって、あんまりお前が熱心に家にお百度踏んで、一緒になってくれなきゃ死んじまうぅぅの一点張り。

あんまりしつこいから親だって根負けして、あんなに云うのだからきっとお前を幸せにしてくれるょ…って。とんでもない!嘘付きやがってぇぇーー!!」

「そっ、そんな昔のことッ」

「お前が帰る家はないょ!」

バシャッン!!


「お陽~ぉ、開けておくれょぉ~~ねぇぇ、お陽ちゃ~ん!怒った姿もステキっ!可愛いよぉ~~。
もう~、キリキリしたとこなんか堪んないよぉ~。オイラ、惚れ直しちゃったぁぁ(ペラペラ○◆#%ペラペラ*☆¥◎※∈△)」

ガラっ

不信げな表情をしたお陽が顔を出した。

「反省したのかぃ?」

「当たり前だょぉ、オイラにゃお陽しかいねぇもぉぉ~ん」

「惚れ直したって?」

「そうともよ、お前の怒った時のキリリとした柳眉の粋な事!怒られているのも忘れたよょ~(ニャァ~)

「もー、やだねぇぇ~☆五斗吉さんが見てるょ、恥ずかしいじゃないかぁァ」

「なぁに、オイラはちっとも恥ずかしくないょ、だって、オイラお陽にぞっこんだもの~♪」

「お前さんたらぁぁ~もぅぅ、早く家に入んなねぇぇ」

さっきの剣幕はどこえやら…『馬鹿ップル』の本領発揮である。世の吉が振り返ると呆れた顔をした五斗吉が居た。

「あれ、まだいたの?」

「いたって?先からずっーーっといましたよっ!」

「そうだったけ、そんじゃ、あばよ」

「へっ?あばよってあっしに言ってんですか?」

「♪おまえさ~~ん♪」家の中から艶めいたお陽の声。

「♪ニャーい、今行くからねぇ~」

世の吉はデレデレした返事をしてる、処が五斗吉に向き合う途端につっけんどんな態度になる。

「帰れって言うんだょ、まったく気が利かねぇんだから!」

「だってあっしに酒を飲ましてくれるって…」

「いいから、今日のとこは帰んな」

世の吉は家に入ってしまった。

(あにャ?)



ニャんだとぉー!今度は尾っぽを全部食ってやるぅーッ!



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第三章 とんびと鷹 見る目がない4

一夜明けた翌朝、五斗吉の家の戸を叩く者がいる。

ドンドン!

「おはよ、五斗吉!起きなょ、世の吉兄ぃだょ。昨日はすまなかったょ~開けておくれよぉ」


イヤなこったーッ!


家の中から怒鳴り声。

「そう言わずに開けなょ、なっ、開けろって言ってんだょぉ」

「勝手に開けたら、今度はその汚い尾っぽを全部食ってやるーッ」

「何をおっかないこと言ってんだょ。昨日オイラの先っぽ食って腹壊したくせにー、全部食ったら死ぬょ、河豚(ふぐ)より効くょ」

「違いない!」

「なっ、いいから開けてくれょ」

「わかりましたょ、しようもねぇなぁ、大体何のようですょ」

ガラガラー

ふくれっ面の五斗吉が出てくる。

「話って言うのは他じゃないょ」

「なんですか?他じゃないならあっちで話して下さい!」

「そんなにツンツクすんなょぉ、話も出来ねぇよ」

「出来なきゃ、さっさと帰って下さいよ。あっしは朝は店開きで忙しいんだ!」

五斗吉は戸板を外して行く、眩しいぐらいの陽光が入ってくる。

himononarabe.jpg

挿絵参照↑↑↑  絵をクリックすると大きくなります

「オイラも手伝うからさ」

「そんじゃ、兄ぃは魚を並べた網を持って来て下さい」

「はぃはぃ」

底の抜けた木箱に網が張ってある。ちょうど戸板程の大きさだろうか、いろんな種類の魚が行儀良く並べてある。

「意外に重いねッ」ヨタヨタしてる。

「まだ生ですょ、これからお天道様に仕上げてもらうんです」

世の吉から魚が並んだ網をもらうと、手際よく陽の差すほうに並べ出す。十枚程を並べると世の吉が音を上げる。

「まだあんのかよぉぉ」

「もう少しですょ」

今度は戸板を店先に出す、篭から仕上がってある干物を出して並べる。
あっちにこの干物、こっちはこの干物、と世の吉に指図して気持ちいい五斗吉。すっかり干物を並べ終えた。

「(フゥゥ)もう、いいだろ?」

「へい、もう終わりました」

世の吉は店先にあったみかん箱に座る。五斗吉にも同じにしろと五月蝿い、しかたなく横にみかん箱を並べて座る。

「五斗さぁ、忘れてないか?」

「何をですか?すっかり干物は並べたし…」

「違うょ、ノン吉兄貴のよ・う・じ・」

「用事って・・・あっ、大変だ!すっかり忘れてやした!どうしょう、兄ぃ~」

「そうなんだょ、オイラも朝になって気がついて、こりゃ~、一大事!てなもんでお前のとこに来れば、お前はムクれて話も何にも・・・」

「先に言って下さいょッ、店どころじゃないですか!」

「そうだろツ(汗)」

「もういいですょ、でっ、どうするんですよッ」

「わかんないから、お前と相談をしてるんじゃないか」

「だって藤平様って怖いんでしょ?」

「そりゃ間違いない」

「あっし達が・・・・」結論の出ない相談をダラダラしていると、三吉を筆頭にして子猫達がやってきた。





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第三章 とんびと鷹 お加奈の秘密1

sanneko.jpg

挿絵参照↑↑↑  絵をクリックすると大きくなります

「あっ、いたょっ!」

「ニャっ、ほんとだ!父ちゃーん!父ちゃーん!父ちゃ~~んってばぁぁー!父ちゃんよぉぉーうッ!


「五月蝿いねぇぇ、父ちゃん、父ちゃんなんて何度も言うなょー。豆腐屋じゃねぇんだってんだょぉ」

「だってーッ、返事もしないんだものぉぉ」

「ちょーだょぉ」

「ニャ~にゃ~」

「ニャぁ」

「ったくょ・・・、三吉が何か言うとチビ達まで一丁前に言いやがる。参ったねぇ。父ちゃんは五斗のおじちゃんとご用があるのだからして、あっちに行ってろ」

「だめだょ!おいら、母ちゃんに父ちゃんを見張ってろって言われてんだから」

「ちょーだょぉ」

「ニャ~にゃ~」

「ニャぁ」

「またお陽のやつ、余計な事を言いつけやがって。(ん?)・・・言いつける?・・・(ピーン!!)あっ、そうだょ!そうだよ!」

「何をブツブツ言ってるんですか?」

「オイラ思いついたょ!良い策をさ。何だあぁ~、何で早く思いつかなかったのかねぇぇ、もぉーっ、オイラの馬鹿ハ゜カハ゜カアルハ゜カ」

「何を言ってるんです?もごもごと・・・」

「父ちゃん!何やってんの?自分のおつむを叩いたら、お馬鹿になっちゃうょ」

「ちょーだょぉ」

「なちゃぅ、なっちゃぅぅ」

「ニャにゃん、ニャにゃ」

「いいんだょ、父ちゃんはとっくにお馬鹿になってるから」

「・・・・」

「ええーぃ、そんなことよりも五斗よっ」

「へいッ」

「灯台の爪の垢だったょ」

「へっ?」

「父ちゃん、それは灯台下暗しッ」

「うっ、うるせいなぁ~雰囲気がわかればいぃんだょ!」

「・・・・」シラーーー

「さっぱり、わかりませんでしたけど」

「何もさ、オイラ達が行く事ないのょ」

「じゃ、誰が行くんですょ?」

「ここにいるじゃないの。ピッタリのこまっしゃくれたのが」

「えっ、こんな子供に??」

「子供だからいいのょ。藤平様はオイラ達みたいな者には、もぉ~至って厳しいお方だけど、チビ達には甘いんだから」

「へぇぇーっ」

「さっきから、へぇーへぇーばっか言ってんじゃないょ」

「へいっ」

「おい、三吉」

「なぁーにぃ?」

「お前、これから藤平のおじちゃんのお屋敷に行って来な」

「なんでょ?」

「父ちゃんの代わりにょ」

「や・だ・よ」

「なんでょ?お前、母ちゃんの言う事は聞く癖に」

「それとこれとは別だょ」

「全くーぅ、しょうがないガキだね」

「だって、おいらは父ちゃんを見張っとけって母ちゃんに言われてるもの」

「いいから、行ってこい!なっ?行っておくれょ~、三吉ちゃん!」

五斗吉は変な親子の会話に笑っている。

「やだけど行っても良いょ」

「本当か?」

「うん。そのかし、角屋で何か買っておくれ」

「なんだとぉ!?駄賃をよこせってかッ?」

五斗吉は大笑いしている。

「まったく、しっかりしてるょ!さすがにお陽の子だょっ」

「あんたの子だょ」

五斗吉は笑いすぎてヒぃヒぃ言ってる。

「わかったょ。ほら五斗、出してやれ!」

「へっ?何であっしが・・・」

「仕方ないだろ、お陽のやつ、俺がチビチビ貯めていた粒銭まで取っちまいやがったんだから、スッカラカンなんだょ」

「しようもねえなぁぁ、ホラょ」

「えぇ~??こんだけぇー?こんだけじゃ皆の分まで買えないょぉぉ、もっとおくれよぉぉ~」

「あちゃぃのも」

「おいらも」

「ニャア、にゃぁ」

「わかったょ、ほら、こんならいいだろ?」

五斗吉は仕方なく財布から粒銭を出す。三吉は子猫達と喜んでお菓子を買いに行く。


♪ニャ~ぃ☆ニャ~ぃ☆♪


「あ"っ、先に駄賃を渡しちまったよッ」

「仕方ないでしょうょ、もう渡しちまったんだし、だいち、あれは言っときますけどあっしの銭です」

「いけずだねぇー、わかってるよ」

二人が一休みしていると、賑やかに子猫達が戻ってくる。


♪ニャンにゃんニャーーん♪


「あれまぁ、あんなに買い込んで。見てみてなょ」

「本当だ、両手に飴玉を持ってますょ」

「いやだねぇ~、普段甘いの食べさせてないのかねぇぇ。どこの子ょ~?」

「兄ぃの子ですよ!」

三吉と子猫達は大きな飴を頬張りながらニコニコしている。




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第三章 とんびと鷹 お加奈の秘密2

「父ちゃ~ん、沢山買えたょぉぉ。五斗のおじちゃん、ありがとう(ペコリ)」

「あちがとぉ」

「あにがと」

「ニャア、にゃ~ぁ」

子猫達に礼を言われ、五斗吉嬉しそう。
世の吉は三吉が両手一杯に持っている飴を見ながら関心している。

「お前も豪儀に沢山買ったねぇぇ」

「だってお加奈のもあるし」

「にしても、量が多いでないの?」

「へへ」

「そういや、お加奈はョ?」

「なんかお熱があるんだって。だからお屋敷に行くんだ」

「へっ?三吉、お前、もしかしてハナからお屋敷に行くつもりだったの!?」

「そだょ」


「ニャんだとぉーー!?このガキ、大人をはめやがったな!」


「違うょ、これは駆け引きだょ」

「ニャにおぉーっ!?」

「だって藤平のおじちゃんが商売は駆け引きだって」

真っ赤になって怒っている世の吉をなだめながら五斗吉は関心しきりである。

「兄ぃ、こう言っちゃなんですけど、三吉の方が役者は何枚も上手ですょ(笑)」

「へへ」舌を出している。

「変な小細工しねぇで、この子には正直に頼んだ方がいいですよ」

「本当だね、並のこまっしゃくれでないね」

「また余計はいいですから」

「わかったよ(苦笑)」

世の吉はノン吉に言われた通り、三吉に話した。

「覚えたか?」

「わかったょ、任してょ」

「大丈夫かねぇぇ?」

「うん!お加奈のお見舞いしてからにするょ」

「どっちでもいいょ、そのかし、ちゃんと用事は済ませろよ」

「うん」

「そう言えばお加奈は、乳飲み子の時から良く熱を出したねぇ」

「えっ?父ちゃん、お加奈の赤ちゃんの時を知っているの?」

「知ってるも何も、お加奈をお屋敷に連れてったの父ちゃんだもの」


「えーーツ!?」


「話せば長くなるから、後にしなょ」

「今話さなきゃ用事は知らないょ!」

「わかったょ。そうさね・・・もう何年も前になるが、藤平様に呼ばれてお屋敷に行ったのょ」

「それで?」

「藤平様がオイラに言うのょ。

(藤)なぁ~世の吉よ、この頃寂しくていけない。

(世)何がですか?

(藤)子供がまた、巣立ってしまった・・・屋敷が広いのよ、たまらなく広く感じるのよ。

(世)へぇぇ。だって、かつ吉が出て行っただけですょ、頭数が一つ減っただけじゃないですか。

オイラが言った途端に藤平様の鋭い猫パンチが飛んだね(バチーン)

(藤)物みたいに云うのじゃない。

(世)ヘィっ、すいやせん。

(藤)お前を呼んだのは他ではない。どこかで子供を拾ってこい。

(世)へっ??拾って来いったって、ご自分で物みたいに言うなって、あっしに猫パンチしたのに・・・

(藤)つべこべ云うでない。

(世)だって石ころみたいにあっちにコロコロ、こっちにコロコロなんていう訳にはいかないですょっ。

(藤)今日、明日ということでもない。

(世)だけど・・・

(藤)いいから、行ってこい。

取りつく山もないっていうのはあれだね」

「山じゃなくて島だよ」

「いいんだよ、雰囲気がわかれば」
 
 シラーーー

「それで、それで?」

「兄ぃも、チゃっチゃっ、と話して下さいょ」

「仕方なしにお屋敷を出て歩いていると・・・」

「歩いていると?」

「だから先言ってょっ」

「居たのよ」

「何が?」

「もぉぉー、早くして!」

世の吉は面白がっている。

「だからょ、お誂えなのが橋の袂にさ。あっちにウロウロ、こっちにウロウロとさ、乳飲み子抱いた女がさ」

「ニャんだってぇーっ!?父ちゃん、お加奈の母ちゃん知ってんの?」

「知ってるょ。だから今その話をして・・・・」

「父ちゃん、あんまりだぁー!あんまりだぁーぁ!おいらはいつだってお加奈の親を探していたのに」

「だって知らないょ」

「ニャんだょぉー!何べんも何べんもおいらは訊いてるょ、父ちゃんの猫でなしーーーッ!!」

三吉は世の吉にむしゃぶりついた。子猫たちも一斉に噛み付く。


ガブっ!かぷ、ガブガブっ!かぷかぷ


sankichigundan.jpg

挿絵参照↑↑↑   絵をクリックすると大きくなります

「あイタタたっ!痛いよーッ、痛いってぇぇのッ」

振り払おうとしても中々離れない。
呆れていた五斗吉が、三吉や子猫達をなだめてようやく離れた。

「兄ぃがいけねえです。あっしだって、三吉が親を探しているのは知ってるんですから」

「だってょ、こいつの話なんて真剣に聞いてねぇもの」


「父ちゃんッ!」


「兄ぃ!いい加減にして下さいよ。これ以上噛まれると、毛がなくなりますょ」(毛ニャし!?)

噛み付いた子猫達をむりやり引き離したせいで、毛が毟り取られてひどい有様(ぼろぼろ・・・)



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第三章 とんびと鷹 お加奈の秘密3

okonkana.jpg

挿絵参照↑↑↑  画面をクリックすると大きくなります

「わかったょっ(フン)」

「さっ、話の続きを聞かせて下せぇ。今度は三吉もチビ達も静かに聞きな」

「わかったょ、五斗のおじちゃん」

「わかったぁぁ~」

「ニャぁ~」

「ニャ~」

「おれはその女に声を掛けたのょ。

(世)どうしなすった?見れば何かお困りの様子、あっしでお役に立つことがありましたら、遠慮なくおしゃって下せぇ。

(女)いいえ、何でもありません。

女はみすぼらしいなりながらも小奇麗にしている。子供の産着もすり切れてはいるが、きちんと洗濯をした物を着せている。

(世)そんなことはないでしょう?あんたはこの村のお猫でない。
あっしは決して怪しい者ではありやせん、五黄様や藤平様の縁(ゆかり)の者です。

(女)えっ?あのお屋敷の方ですか?

(世)まっ、そんな者です。

そしたらその女、わぁぁ!と云った途端に大きな声で泣くもんだから、乳飲み子まで泣き出す。俺はよっぽど辛い目にあったんだろうって・・・背中をさすってやったょ」

「兄ぃはエライ!」

「へへ。落ち着いた女に身の上を聞けば絵に描いたような転落話。

呉服屋を商っていたが、流行病で亭主に先立たれ、気がついたら借金まみれ。店も手放してようやく借金は返せたが、乳飲み子を抱えての商いには無理があり、我慢に我慢もしたけれど、この頃は体調も悪くてお乳も出てこない。

もらい乳もそうそう出来ずに死にたくなって町をさまよっていた時、五黄屋敷の話を聞いた。お屋敷では捨て子を育てて下さる。
藁(わら)をもすがる思いでここまで来たが、この子を見るとそんなむごい親に笑顔を見せる。
せめて、最後に乳を飲ませたいと思っても、出ない乳が恨めしぃ・・・ってな」

「・・・・」

「(世)お前の話はわかった、もう心配するな。
おれが一緒にお屋敷に行ってやるから。と、そうして藤平様に引き合わせたのょ。

さすがに藤平様よ。

(藤)何も心配はない。見ればお前さんは顔色が大変悪いから、しばらく養生をしなさい。
丈夫な体になって商いに精を出せば良い、子猫は私が責任を持って育てる。
会いたくなったら会えばいいが、お前さんが親だと知れば、

一緒に行くといって必ずダダをこねよう。連れて帰れば商売の邪魔になる。
泣いてすがるこの子も不憫。その手を離さなくてはならないお前さんも哀れ。
抱きしめたいのを我慢して、陰から見ることしか出来ないがよいかな?

女は泣きながらうなづいた。それからはお前達も知っての通りさ」

「で、その女の人は?」

「女の名前はお紺」

「えっ!行商に来ている古着屋のお紺さん?」

「お加奈の母ちゃんはあのおばちゃんだったの?」

「そうよ、お紺なのょ。まだまだ商いは大変らしいが、年に一度はお加奈に着せてくれって、お屋敷に新品の着物を届けに来るのさ」

「あのおばちゃんは、おいら達をえらい可愛がってくれるものなぁ、
お土産ょ、って必ず飴玉をくれる。そう言えばお加奈と同じ耳の柄だった。
気がつかなかったなぁ~、おいらもマダマダだな」

「何言ってんだょ。とことん、こまっしゃくれたガキだね。
そういうことだから、お加奈の事はそっとしておきな。
大人が思案の末に納得してやっている事なんだから。わかったか?わかったなら返事は?」

「はーい!」

「はぁーぃ」

「ニャ~ぃ」

「ニャぁ」

「これで、長い話は終わりだょ、早いとこ行って来な」

三吉と子猫達はニャアニャア云いながら駈けって行った。




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